8月
06

2018/08/06【米国を凌駕する中国の極超音速兵器】

 中国は、極超音速飛翔体の発射試験に成功したと発表しました。  極超音速飛翔体とは、従来の戦闘機やミサイルの最大飛行速度である音速を遥かに超えるという意味でそう呼ばれています。    弾道ミサイルの飛行速度は最大マッハ10程度にも及びますが、弾道ミサイルという名が示す通り、基本的には弾道軌道をたどるので自由な軌道変更ができないため、着弾地点の予測が比較的容易です。  対して、極超音速飛翔体は自由な…

8月
04

2018/08/05【北方領土への露戦闘機の配備は対日か?対中か?】

 ロシアが北方領土の択捉島の空港に、最新鋭の戦闘機を少なくとも3機、試験的に配備したとのことです(※)。  配備されたのは「Su-35」と見られ、ステルス機以外では世界最強の戦闘機の1つとされます。    ただ、航空基地として付帯設備が整わない空港に、最新鋭の戦闘機とは言え3機程度を配備したところで、軍事的な意味合いはそう大きくありません。  今回の配備は、むしろ日本への牽制の意味合いが大きいので…

8月
04

2018/08/04【トランプ政権による米中貿易戦争を好機と捉える】

 日中外相会談が行われ、関係改善に向けて両国が行動することで意見が一致しました。  具体的には、日中首脳会談の実施や自由貿易体制の維持、知的財産の保護の必要性などで意見が一致したとされます。  中国は、米国との貿易戦争の渦中にありますが、当局の記者会見などで表向き米国の関税引き上げに一歩も引かないとする強い姿勢を示しているものの、実際は、習近平政権を支える好調な経済に悪影響が及ぶことに戦々恐々とし…

8月
03

2018/08/03【民生用プルトニウムは日本だけが貯めている訳ではない】

 日本のプルトニウム保有量の増加が、国内外から懸念されているとのことです。  日本では、原発の使用済み核燃料を再処理してプルトニウムを取り出し、プルサーマル発電で再利用することで、核のゴミの削減とエネルギー自給率の向上を図る計画ですが、原発の再稼動の遅れやプルサーマル発電自体があまり広がらない中、再処理だけを進めることでプルトニウムの保有量が増加しています。    原発反対派などは、プルトニウム保…

8月
02

2018/08/02【脳死の議論を避けられる再生医療】

 パーキンソン病の根治に向けて、iPS細胞を応用した臨床試験が始まります。  徐々に体が動かなくなるパーキンソン病は、難病の1つで現在の医療では根治できないとされています。  今回の臨床試験で効果と安全性が確認できれば、国内に15万人いる患者にとって大きな希望となります。  知人に、長年、パーキンソン症候群を患っている方がいますが、厳密な意味ではパーキンソン病ではないものの、そうした患者にとっても…

7月
31

2018/08/01【国防債と並んで防災のための建設国債を】

 資金調達の方法としてクラウドファンディンが定着してきました。  クラウドファンディンとは、個人や組織など何かを成し遂げたい人が、インターネットを介して不特定多数の人から資金を調達する手法のことです。    蔵書の少ない個人図書館がクラウドファンディンで資金を集めて蔵書の数を増やして地域の人々の拠り所になったり、入場者数が伸び悩む小規模水族館がクラウドファンディンで資金を集めて改装を行い、入場者数…

7月
31

2018/07/31【自衛艦の艦名に込められた思い】

 海上自衛隊の7番目のイージス艦「まや」が進水しました。  戦闘システムの高度化と共に、電気とガスタービンのいわばハイブリット推進システムを装備した同艦は、今後、日本の防衛に大いに寄与することになるはずです。    護衛艦の艦名は、旧日本海軍に在籍した艦名を引き継ぐ例が多くあります。  今回の「まや」は、旧日本海軍の重巡洋艦「摩耶」に由来しますし、他の6隻のイージス艦の艦名も旧日本海軍の戦艦や重巡…

7月
30

2018/07/30【中国の民主化と日本の防衛力強化】

 沖縄県の翁長知事は、辺野古地区の埋め立て承認の撤回を表明しました。  今後、幾つかの手続きを経て正式に撤回されることになれば、政府も法的に対抗するものと見られます。    米軍が駐留することで沖縄県が不利益を被っている部分があることは理解できますが、中国の野心とそれに対する自衛隊の戦力を踏まえれば、安全保障上、在沖縄米軍は必要な存在です。  その上で、市街地に隣接する普天間基地の危険性を一日でも…

7月
29

2018/07/29【教育の規制緩和を考える】

 政府は、在外邦人の向けに教育を行う日本人学校の教員不足に対応するため、今年度から、新卒など正規教員として勤務経験のない若手を派遣する制度を始めています(※)。  既に、一部の日本人学校では、教員免許を持たない現地の人を採用するなどしていますが、教育の質の低下など心配されていることから、こうした制度を導入しました。  確かに、教員免許を持たない人材を登用することは、教育の水準を担保出来ない可能性が…

7月
27

2018/07/27【外国人材無しではやっていけない日本】

 政府は、外国人材の受け入れを拡大する方針を決めました。  建設、造船、宿泊、農業、介護の各業種に加え、製造業や飲食業などでの受け入れを検討しているとのことです。    既に、外国人労働者の数は100万人を超えていますが、それにもかかわらず受け入れを拡大するということは、日本社会が外国人材無しには成り立たなくなりつつあることを示しています。    一方で、日本政府は移民をほとんど受け入れていません…