Archive for the ‘外交・国防・安全保障’ Category

2019/08/23【インバウンド需要を1つの国に依存する危うさ】

 韓国が日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)破棄を決定するなど、日韓関係は改善の糸口を見い出せない状況です。

 先日も、7月の韓国人訪日客が前年比で7.6%減少し、険悪な日韓関係が、これまで好調なインバウンド(訪日外国人旅行)需要に水を差すとして懸念されています。

 確かに、国別の訪日者数で韓国人は2番目の多さなので、観光業界を中心に影響は小さくありません。

 ただ、今回の件は、インバウンド需要を特定の国に依存する危うさを教えてくれています。

 特に、国別の訪日者数のトップは中国人で、中韓両国で訪日外国人全体の約半分を占めます。

 どちらの国も政治状況次第で訪日者数が容易に減ってしまいます。

 中でも中国は、国策として外国を訪れる自国民を制限することができるので、政治カードとして利用するのが常套手段です。

 ですから、インバウンド需要の恩恵を受けている企業は、韓国や中国からの観光客は容易に減少することを前提に事業を運営する必要がありそうです。

 場合によっては、意に反して日本への外国からの圧力に、加担することにもなりかねません。

2019/08/21【日台友好に尽力する蔡英文総統】

 台湾の蔡英文総統が、日本人ユーチューバーの番組に出演し話題になっています。

 そのユーチューバーは、日本向けに台湾の情報を、台湾向けに日本の情報を発信しています。

 日台両国で人気があり、蔡総統が両国の友好促進のために共演することになった模様です。

 日本ではあまり報道されない蔡総統の人柄が分かる番組と言えそうです。

 戦前戦中に同じように日本の統治を経験した国でありながら、反日を統治に利用する韓国政府とは対照的な台湾の指導者の姿勢が印象に残ります。

 一方、日本は習近平主席の訪日を前に、北京政府の顔色をうかがって、台湾や香港の問題を無視ばかりしていてはいけません。

 台湾を国家として承認して日台の友好を深めることこそ、「自由・民主・信仰」の価値観を大切にする国家がなすべきことです。

【参考】https://youtu.be/rX3WXL89Hys

2019/08/18【日台の防衛協力の強化を】

 米国は台湾に対し、最新鋭の戦闘機の売却を決定した模様です。

 売却するのは「バイパー」と呼ばれる「F-16E/F」の最新型です。

 F-16は初飛行が40年以上前でありステルス機ではありませんが、改良を重ねていわゆる「第4世代機」としては一級の性能を持っており、「J-10」や「J-11」など中国の主力である第4世代機とは十分以上に渡り合えると見られています。

 台湾は、長年、米国に戦闘機の売却を要請していましたが、中国との関係に配慮した米国が最新鋭機の売却を保留してきた経緯があります。

 今回、台湾防衛を重視するトランプ政権が、米中対立の激化を受けて、中国に対し台湾カードを切った形です。

 ただ、台湾は既にF-16の初期型である「F-16A/B」を保有しており、もともとはこれらの機体をF-16E/F相当に改修する計画でした。

 現代の戦闘機は、パソコンのCPUを交換して能力を高めるように、アビオニクスと呼ばれる機載の電子機器を交換することにより、最新鋭機と同等の攻撃能力を持つことが可能です。

 もちろん、機体の経年劣化は如何ともし難いのですが、場合によっては、燃料タンクの増設で作戦行動距離を伸ばせますし、エンジンすら高出力のものに交換することも可能とされます。

 ですから、今回のF-16売却は、最新鋭戦闘機の配備というよりは、戦闘機の配備数の増加ということのほうが、台湾にとって意味が大きいのかもしれません。

 急速に数を増やしつつある中国軍の「第5世代機」を考えれば、台湾が本当に欲しいのは同じ第5世代機である「F-35」のはずですが、米国は売却には応じていません。

 中国への政治的な配慮とともに、万一、台湾が中国に統一された場合に、兵器の機密が中国に渡ることを恐れ、本当の意味での最新兵器の売却には慎重なのかもしれません。

 こうした状況を踏まえ、台湾防衛が安全保障上の死活問題とも言える我が国こそ、台湾の防衛能力向上に積極的に協力すべきと考えます。

 例えば、次期戦闘機の台湾との共同開発はその一つではないでしょうか。

2019/08/17【国会でも国防に関する議論を】

 防衛省は、最新鋭のステルス戦闘機「F-35」について、短距離離陸・垂直着陸が可能な「B」型を導入すると発表しました(※)。

 政府は、F-35の調達数を147機とし、その内42機を「F-35B」とすることを既に閣議了解しており、今後、事実上の空母化の改修を行う海上自衛隊の「いずも型」護衛艦2隻への搭載が見込まれます。
 

 ただ、いずも型護衛艦には多く見積もってもF-35Bを10機程度しか搭載できないと見られるうえに、空母保有に対する内外の批判に配慮してか、政府はいずも型には戦闘機を常時搭載しないとしているので、42機という数字は多いようにも思えます。
 

 もちろん、F-35Bは艦載以外にも、今まで戦闘機を運用できなかった短い滑走路でも運用可能となりますし、有事の際、破壊された滑走路からも運用できる可能性があるので、戦闘機運用の自由度が高まるメリットがあります。
 

 しかし、自衛隊の管理する滑走路であっても、戦闘機の運用を考慮していない滑走路は、コンクリートではなくアスファルト製であることが多く、F-35Bの高熱の排気に耐えられないので、すぐに部隊運用の自由度が高まるという訳でもなさそうです。
 

 そう考えると、将来、更なる空母保有のための布石とも考えられますが、政府からはそうした話はありません。
 

 国防を強化する方向性は正しいと考えますが、F-35Bは通常の離発着型である「F-35A」に比べて、航続距離や兵器搭載量などが劣る上に、機体単価や運用コストも割高と見られていますから、それぞれの型の調達数についてはもっと透明性を持って説明する必要があるように思います。
 

 本来であれば、こうした点についても、国会で議論してもいいはずです。

 そのために、国会議員は軍事の知識をもっと持って然るべきではないでしょうか。

 ※:8月16日付共同通信ニュースhttps://this.kiji.is/535035621765465185?c=39546741839462401

2019/08/16【行き過ぎた反戦・非戦の先にある危機】

 74回目の終戦の日を迎え、毎年、この時期には国内で反戦の機運が高まります。

 戦争の悲劇を二度と繰り返してはならないという思いは、全ての人が抱く感情です。
 

 ただ、反戦や非戦が必ずしも安全をもたらす訳ではないということを知る必要があるのではないでしょうか。

 「どんなことがあっても戦争だけはいけない」という考えが行きすぎてしまうと、全ての自由や国そのものを失うどころか、逆に命をも失う恐れさえあるからです。

 世界には、目的を達成するためには「戦争もやむを得ない」と考えている国が少なくありません。

 例えば、中国は台湾の独立を阻止するためには武力行使も辞さないと公言しています。
 

 そうした国が、武力を背景に侵略してきた場合、戦争を回避するためならば、自らの領土を差し出すことが善なることなのでしょうか。

 他国に侵略され、あらゆる自由が制限されようとも、命を失うよりもマシということであれば、武力の強い国によって容易に国が取られてしまいます。
 

 そして、歴史を見る限り、侵略された国の民は、ほとんど場合、その命は軽んじられます。
 

 ですから、世界の多くの国は、戦争はすべきではないと考えつつも、自らの国が侵略されたなら迷わず戦うという考えを持っているのです。
 

 先に、北方領土を戦争で取り返す旨の発言をして、あらゆる方面から叩かれた国会議員がいましたが、その国会議員の発言の是非は別として、戦争について議論することすら許さないという風潮には疑問を感じます。
 

 侵略戦争も防衛戦争もどちらも悲惨な戦争に変わりはないとの考えがありますが、善悪はまったく異なります。

 悪を押し留め正義を実現するためには、正しいものが強くある必要があるのではないでしょうか。

2019/08/14【香港と台湾から見た中国】

 香港では、いわゆる逃亡犯条例案の完全撤回を求めるデモが収まる兆しがありません。

 ここ数日は、香港国際空港にデモ隊が侵入し、国際便の発着に大きな影響が出ており、中国共産党政府は中国軍の介入をチラつかせています。
 

 一部、過激に報じられている今回のデモの背後には、デモ隊と民衆との離反を図る中国政府の存在があるとか、あえて中国軍を出動させて中国共産党政府の残忍性を世界にアピールする狙いがあるとか、中国とデモ隊双方の思惑は一筋縄ではいかないようです。

 ただ、今回のデモの根本には、一国二制度を蔑ろにする中国共産党政府に対する反発があることは事実です。

 また、建前上は中国の一部と見なされている台湾でも、中国に完全に統合されることへの警戒感は依然高いままです。

 中国共産党政府は、香港や台湾の人々が、なぜ中国による支配を恐れているのか考えるべきでしょうか。

 その恐れとは、端的に言って、「自由・民主・信仰」の価値観がないがしろにされるからです。
 

 中国共産党政府は、香港や台湾の統一を強行に主張するよりも、まずは香港や台湾の人々が中国に加わりたいと思えるような国になるべきです。

 中国政府は、この最も基本的なことが分かっていないようですし、分かっていたとしても変えるつもりはないようです。

 だとすると、香港や台湾が、中国からの経済的な恩恵に浴したいと思うことがあったとしても、中国共産党政府による統治を真に受け入れることは永遠にできないはずです。

 この点、日本は、中国の顔色を伺っているばかりではなく、中国の民主化を促す努力を進めていくべきではないでしょうか。

2019/08/09【実は韓国も多数保有する弾道ミサイルや巡航ミサイル】

 北朝鮮は連日、日本海に向けて短距離弾道ミサイルを発射しています。

 米韓合同演習などに対する北朝鮮の反発の現れと見られるこの発射は、トランプ大統領は問題視していないものの、ミサイルが高性能化していることから、日本としてもあなどるわけにはいかないでしょう。

 一方で、あまり知られてはいませんが、韓国も多数の弾道ミサイルを保有しています。

 主に北朝鮮の脅威に対抗する目的で保有しているものです。

 この弾道ミサイルは、米軍との取り決めで、射程距離や弾頭重量が制限されていますが、北朝鮮の弾道ミサイル技術の向上を受けて、近年ではその制限が緩和されています。

 特に、巡航ミサイルは、制限が緩く、韓国南端から発射して北朝鮮北端に達する距離よりも遥かに長い射程距離を有するものを配備しているとされます。
 

 しかも、韓国軍は、海軍の艦艇などにそうした巡航ミサイルを搭載しているので、海洋に進出した上で発射すれば、攻撃可能な範囲を更に拡大することができます。
 

 しかし、韓国政府は、そうした長射程の巡航ミサイルを配備する目的の説明が不十分なままです。

 徴用工問題だけでなく韓国海軍による火器管制レーダー照射事件などを踏まえると、文在寅大統領の目指す日韓関係の方向性に、一抹の不安が脳裏をよぎります。

 最近、ぎくしゃくしている日韓関係ですが、対北朝鮮あるいは対中国を想定すると、日韓の防衛協力が重要であることは言うまでもありませんが、韓国が周辺諸国を攻撃することが可能な兵器を多数保有しているという事実を、私たちは知っておくべきではないでしょうか。

2019/08/07【イスラエルの核をどう考えるか】

 8月6日は広島で原爆が投下されてから74年となる日です。

 各種報道を見ると、今年は広島市民の核廃絶の願いとは逆行する世界の動きが目立つとされます。

 具体的には、米露が締結した中距離核ミサイル全廃条約(INF)が失効したこと、北朝鮮の核放棄の目途が立っていないこと、イランの核合意が崩壊の危機にあることを挙げています。

 この他にも、中国による核戦力の強化、印パによる核開発競争も大きな懸念材料です。

 一方で、いつも不問に処されるのがイスラエルによる核保有です。

 イスラエル政府は公式には核兵器の保有について否定も肯定もしていませんが、国際的には事実上の核保有国と見なされています。

 周囲を敵性国家に囲まれた小国イスラエルにとっては、核兵器を保有しなければ安全を保障できないという考えがあるからです。

しかし、過剰とも言えるイスラエルの軍備は、すんなりとは受け入れがたいものがあります。

イランの核開発疑惑は、このイスラエルの核の存在が引き金になっているとされますし、実際に核保有には至っていないものの、イスラエルの核に対抗するためシリアやイラクも核開発に着手した歴史があります。

 圧倒的な軍事力で平和を確保するというイスラエルの考え方は理解できない訳ではありませんが、力を背景に入植地を拡大し続けているイスラエルの核保有が、他の中東諸国の人々に不安を与えていることは間違いありません。

 
 中東の核開発問題を解決する為には、国際社会が「イスラエルだけに核保有を認めて、他のアラブ諸国の核保有は認めないのはなぜか」という問いに答えなければなりません。

 この時期が近づいてきています。

 

 

2019/08/06【日本も恐れることなく航行の自由作戦を】

 中国は先月、対艦弾道ミサイルと思われる発射実験を南シナ海で行いました。

 中国だけが保有する空母キラーとも言われる対艦弾道ミサイルの発射は、「南シナ海は中国の海であるから外国の軍艦は近づくな」という意思の表れと見られます。
 

 一般的な対艦ミサイルと異なり、音速の約10倍の速度で垂直方向から落下してくる対艦弾道ミサイルは、迎撃が困難とされます。
 

 ただ、中国の対艦弾道ミサイルは、空母など、毎時30ノット以上で移動する目標を、本当にピンポイントで攻撃可能なのか、未だに懐疑的な見方があります。
 

 弾道ミサイルが高速を得るためには、一旦、大気圏外に出る必要がありますが、大気圏に再突入する際は、大気との摩擦で高温になるため、一定の時間、電波などを送受できないとされます。

 その後、一定程度減速し、電波などを送受できる状態となり、ミサイル弾頭自らのセンサーによる情報や、他のセンサーから送られてくる情報を得ることができたとしても、電波を送受する以上は、ECM(「電子妨害装置」ないし「電子対抗手段」)と呼ばれる電波妨害の対象となります。

 特に米軍は、このECMの能力が高いことから、ミサイルをハードキル(物理的破壊)しなくとも無力化(ソフトキル)することが可能とされます。
 

 仮に、米軍のECMを突破する技術を中国が保有しているのであれば、それは対艦弾道ミサイルに限らず、航空機や艦船から発射される他の一般的な対艦ミサイルにも応用できるはずですが、そうした特別な誘導装置の存在は聞こえてきません。
 

 従って、対艦弾道ミサイルは米空母を近づけないようにするための張子の虎である可能性も捨てきれません。
 

 とはいえ、航行の自由作戦に参加する米艦の多くは、弾道ミサイル迎撃能力を備えた艦艇が中心なので、米軍も対艦弾道ミサイルを意識しているのは間違いありません。
 

 日本も、中国による国際法に反した不当な主張を認めない姿勢を明確にするために、弾道ミサイル迎撃能力を有するイージス艦を航行の自由作戦に参加させるべきではないでしょうか。

2019/08/04【離島が多い日本にはオスプレイが必要】

 陸上自衛隊が新たに導入する新型輸送機「オスプレイ」は、既に複数の機体が完成し、自衛隊員の手により米国内で訓練が行われています。
 

 しかし、陸自のオスプレイの最終的な配備先は決まっておらず、千葉県の木更津駐屯地が暫定配備先となっている状況です。

 最終的な配備先としては、佐賀県の佐賀空港が上がっていますが、地元との合意が得られておらず、木更津での暫定配備がいつまで続くのか見通しも立っていません。
 

 こうした中、沖縄県の玉城知事は4月にこの問題を問われ、陸自のオスプレイの沖縄県内への配備を容認するとも取れる発言をして注目を集めていました(※)。
 

 離島を多く抱えた沖縄県の地理的な特徴を踏まえると、防衛力向上だけでなく、患者搬送の際の迅速性の向上にも、オスプレイの特殊な飛行能力が大きく寄与することになるので、沖縄県内の配備はたいへん意味のあることです。
 

 ただ、玉城氏は、容認の理由を「自衛隊における運用と、米軍における運用は全く異なる」としているものの、米軍のオスプレイの配備を巡っては安全性を理由にあれだけ強硬に反対していいましたから、ダブルスタンダードのように聞こえてしまいます。
 

 国防の観点からは、日本にとって、陸自のオスプレイも、米軍のオスプレイも、極めて重要な存在ではないでしょうか。

 ※:4月10日付産経新聞https://www.sankei.com/politics/news/190410/plt1904100013-n1.html

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