4月
24

2020/04/25【在宅介護への支援強化で国家社会主義からの脱却を】

 私の友人に、認知症の配偶者の介護を自宅で長年続けている方がいます。  その方は、一昨晩から37.5度程度の発熱があったので、担当のケアマネージャーにその旨を伝えたのだそうです。  すると、訪問看護、訪問介護、訪問入浴、デイサービスなど、利用している全ての事業者から2週間のサービス中止の連絡があったとのことです。    新型コロナウィルスによる感染が拡大している中では、サービス提供者だけでなく、他…

2月
01

2020/02/02【公共の医療分野にもっと経営感覚を】

 地方自治体が運営する病院の経営赤字が問題になっています。  過去には、「地域に必要な医療を提供するためには赤字もやむを得ない」とする雰囲気があったことは事実でしょう。    しかし、さすがにこのまま累積赤字が積みあがっていくのは見過ごせないとして、厚労省は医療機関の統廃合の検討に入りました。    また、「病院の運営に経営感覚を」という声も上がり始めているようです。  地方においても医療は生活の…

12月
28

2019/12/28【こんなに多い福祉サービスの契約書類】

 福祉サービスを利用する際の契約書類が多くて困っているという方のお話をお聞きしました。    介護保険を利用し、要介護度が高くなるほど、様々なサービスを組み合わせて持続的に利用することはよくあることです。  訪問介護、福祉用具の貸与、ショートステイ、それに、訪問看護や訪問入浴など、複数のサービスをお一人の方が利用することは多いのではないでしょうか。  実は、これらのサービスは、それぞれを別の事業者…

12月
04

2019/12/04【少しでも医療費削減を進めるために】

 増え続ける医療費を少しでも減らすため、政府は後発(ジェネリック)医薬品への切り替えを推奨しています。    国民健康保険などは、ジェネリックに切り替えた場合、薬代がどのくらい減るのかを明示した「差額通知」を被保険者に送付する取り組みを行っています。  差額通知を受け取って、医師に相談の上、ジェネリックに切り替えることで、「実際に医療費負担が減った」という方も多いのではないでしょうか。    一方…

11月
30

2019/11/30【介護サービスの利用増加の反面】

 訪問入浴介護の看護師の方と話す機会がありました。  高齢化の進展で、訪問入浴などの介護サービスはどれも利用者が多いイメージですが、その方によれば、訪問入浴の利用は案外と空きが多いとのことでした。    なぜかと尋ねると、高齢者などが家庭で、一人で入浴できない状態になると、家族が同居をあきらめて、施設に入所させる傾向にあるからと話して下さいました。  手厚い社会保障の北欧では、親の老後を国が面倒を…

9月
28

2019/09/28【最低賃金アップが所得増に繋がらない理由】

10月1日は、「消費税が上がる日」ですが、多くの地域で「最低賃金も上がる日」です。 今年度は、全国平均で時給901円となり、昨年度と比べ27円のアップとなります。 一見、労働者にとって喜ばしいことと思われていますが、パート労働者にとっては必ずしも給与のアップに繋がらない実状があります。 なぜならば、いわゆる「130万円の壁」があるからです。 「130万円の壁」とは、パート労働者であっても、年間給与…

8月
27

2019/08/27【年金財政検証は問題の先送りでは】

 公的年金の財政検証の結果が公表されました。  その中で、経済が順調に成長すれば現在の給付水準を維持できるとする一方で、経済がマイナス成長なら給付水準は落ち込むという、ある意味、当たり前の試算が示されました。  別の見方をすれば、現在の年金制度は、「多少の給付水準の減額はあるものの持続可能なので安心してほしい」ということを国民に示したいように見えます。    確かに、現在の年金制度は今すぐ破綻する…

8月
05

2019/08/05【障害者支援制度の議論には霊的人生観が不可欠】

 先の参院選で重度の障害を持つ国会議員2人が誕生したことを受けて、障害者支援制度の在り方についての議論が活発になっています。  参議院議員には年間2千万円以上の歳費が支払われますが、現行の制度では、高額の収入があれば公的な介護サービスを利用できなくなる場合があるからです。  今回の国会議員に限らず、障害や難病を患ってしまった方は、精神的にも物質的も大変な苦労を強いられますし、その苦労はご家族にまで…

7月
17

2019/07/18【自助と家族の支え合いで老後の不安を解消】

 今回の参院選で、野党は与党を批判できる唯一の争点として、年金問題をクローズアップしています。  「掛け金を払った分だけ本当に年金が返ってくるのか」という声の奥には、当然、老後の不安があります。  その不安に対して、与党も野党も「国が面倒を見るべきだ」という考えから離れられず、どちらが手厚くばら撒くかを競い合っているように見えます。  国民の不安を解消するために政治が役割を果たすことは当然のことで…

7月
07

2019/07/08【年金について議論する前提として必要なこと】

 参院選の選挙戦が活発化し、各党の党首が舌戦を繰り広げています。  この中で、有権者の関心が高い年金についても取り上げられていますが、各党は主張が異なるように見えるものの、与野党ともに基本的には「現在の制度を土台としてどのように変えていくか」というスタンスのようです。    日本で現在の年金制度が始まって50年以上が経ち、その間に日本国民が支払ってきた年金掛け金は1千兆円とも言われています。  現…