経済・財政
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12月21
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2019/12/21【増税の日本は減収で、減税の米国は増収⁉】
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政府は過去最大となる102兆6千億円余りの来年度予算案を決定しました。 しかし、今年度の税収は、当初見込みよりも2兆数千億円減少する見通しです。 これでは、財政再建はまた遠のいてしまいます。 10月に消費増税を行ったにもかかわらず税収が減った要因は、米中貿易摩擦による世界経済の低迷で法人税収が減ったからとのことです。 しかし、貿易戦争の只中にある米国の今年の税収は増加する見込みです…
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11月28
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2019/11/28【消費増税直後というのにまた増税!?】
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来日中のIMFの専務理事が、日本は更に段階的な消費税率の引き上げが必要との認識を示しました。 これは、増え続ける社会保障費を賄うために、日本にはまだまだ消費税に頼れる余地があるということのようです。 しかし、社会保障費の抑制や削減の議論を横に置いて、〝社会保障費は増え続けるもの〟という前提で、その解決策を消費税に頼るという考え方はいささか乱暴ではないでしょうか。 〝日本は消費税率の…
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11月02
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2019/11/02【英国のEU離脱への期待】
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英国のEUからの離脱協議が難航しています。 日本では、「なぜEUから離脱したいのかよくわからない」といった声も多いようです。 実は、EUから離脱したほうが、経済政策の自由度が上がり、経済発展する可能性が高いのです。 英国にとっては、対EU貿易額では、輸入が輸出を上回っているので、現在は貿易赤字なのです。 そもそも、国の規模や文化も違う国同士が、単一の政策で経済を運営することには無…
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10月20
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2019/10/20【消費税アップ。わずか2%、されど2%】
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消費税が上がって3週間が過ぎようとしています。 国内の景気判断が5カ月ぶりに下方修正される中、消費増税の景気への悪影響が懸念されています。 これに対し、「今回の消費増税幅は2%であり、10万円消費しても税負担は2千円のアップにすぎないので、景気悪化は感覚や気持ちの問題だ」という声もあるようです。 しかし、長年に渡って賃金がほとんど増えていない日本の経済状況では、「わずか2%のアップ…
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10月03
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2019/10/03【本当に弱者に優しい政策か?】
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10月1日に消費税が10%に上がりました。 消費増税は低所得世帯ほど負担が大きくなるという特徴があり、議論が繰り返されてきました。 これに対し政府は、住民税が非課税の世帯などを対象に、「プレミア付き商品券」を販売し、低所得世帯の負担を軽減するとしています。 プレミア付き商品券は、1枚4千円で5千円分の買い物ができ、1人当たり最大5枚まで購入できます。 実質的に国が1人当たり5千円…
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10月02
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2019/10/02【消費増税を応援したのは誰か】
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10月1日から消費税が10%となりました。 マスコミの多くは、増税で混乱している現場の様子や、増税の負担がのしかかる家計の不安、そして減速が懸念される日本経済への影響についても一斉に伝えています。 どちらかといえば、増税に批判的な立場での報道が目立ちます。 しかし、消費増税論議が活発化した6年前、大手新聞はこぞって「消費増税やむなし」の論陣を張っていたことを思い出します。 特…
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9月22
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2019/09/22【厚生年金加入義務拡大が与える影響は無視できない】
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厚生年金の加入要件について、事業所の規模を撤回する方向で政府の議論が進んでいます。 具体的には、パートなど短時間労働者への厚生年金加入義務を拡大するために、現在「従業員501人以上」となっている要件を撤廃するというものです。 現在、500人以下の規模であっても、年間130万円以上の所得があれば加入しなければなりませんが、仮に現在の水準で計算すると、130万円ギリギリで働いている人が支払う厚生…
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9月15
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2019/09/15【ポイント還元制度は弱者切捨てか】
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来月の消費増税を前に、中高年を対象としたスマホによる支払い方法を学ぶ講座が開かれているとのニュースがありました(※)。 政府は、増税時から来年6月まで、中小の店舗で買い物をする時にスマホやカードで支払いをすると、最大5%分のポイントが還元されるなどする制度を導入します。 普段、現金で支払うことの多い中高年層は、制度の恩恵を受けられない懸念があるので、こうした講座が注目を集めているようです。 …
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9月12
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2019/09/12【海外から見ても日本の消費増税は疑問】
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内閣改造を受けて安倍首相が記者会見を行いました。 その記者会見の席上、外国の新聞社の記者が、世界各国が金利を引き下げるなどして景気刺激策を講じる中で、なぜ日本だけが消費増税を行うのかという旨の質問をしていました。 安倍首相は、景気に影響が出ないように万全の対策を講じるとともに、増え続ける社会保障費のためにはどうしても安定財源が必要であると、いつもの答えでした。 しかし、消費増税はサ…
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9月08
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2019/09/08【所得格差是正なら消費“減”税を】
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厚労省が行った調査で、平成29年は36年ぶりに所得格差が縮小したとのことです。 しかし、縮小幅は僅かであり、過去最大だった前回調査とほぼ同水準とのことです。 厚労省は、年金などに所得の再分配機能があるとして評価していますが、その社会保障の財源の1つである消費税は、導入後、むしろ所得格差を増大させています。 消費税は、誰もが負担する公平な税制とのうたい文句もありますが、所得に対する税…