経済・財政
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6月15
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2016/06/15【マイナス金利がもたらすもの】
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日本国債の長期金利が、一時過去最低のマイナス0.175%となりました(※)。 政府・日銀としては、マイナス金利とすることで国債購入のための世の中のマネーを、投資に回してもらい日本経済を活性化することが狙いです。 しかし、昨年10月に初めてマイナス金利になって以降、一部でマネーが投資に回っていることを示す指標が現れているものの、半年以上たった現在でも、成果が目に見えて表れている訳ではありません。…
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6月10
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2016/06/10【経済の底上で税収増が可能であれば消費増税の必要なし】
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公明党が、経済対策と社会保障の充実を柱とする参院選の公約を発表しました(※)。 その中で、安倍首相が先に発表した通り消費増税を2019年に延期するとし、社会保障の充実の財源として見込んでいた消費増税分の税収を、赤字国債に頼ることなく、経済の底上げに伴う税収の増加分を活用するなどして確保するとしています。 私も、増税に頼るのではなく、景気回復により税収増を図る政策は、真っ当なものですか…
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6月08
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2016/06/08【バラマキは健全な発展を阻害する】
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スイスで、全ての国民に毎月一定額を支給する「ベーシックインカム」制導入の是非を問う国民投票が行われ、大差で否決されました。 この制度は、年金や失業保険などを廃止する分かりに、収入に関係なく18歳未満には約7万円を、18歳以上には27万円余りを支給するものです(※)。 導入賛成派は貧困対策や格差是正に有効などとしていましたが、国民投票では、勤労意欲や生産性の低下、コストの増大に繋がるなどとし…
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6月03
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2016/06/04【正義と繁栄-1千兆円の借金がどのように生まれたのか-】
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安倍首相が表明した消費増税の先送りは、各種世論調査などからは、概ね評価されているようです。 一方で、消費増税先送りで財政再建の道が遠のくとの声があります。 確かに日本の財政赤字は1千兆円を超えているという事実があります。 この財政赤字を減らすには、増税に頼らずに、景気回復による税収増で賄うことが筋なのですが、その前に、この「1千兆円」がどのように生まれたのか考える必要があります。 与党に…
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6月01
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2016/06/02【延期ではなく撤回を】
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安倍首相は、来年4月の10%への消費増税を2019年10月まで延期することを正式に表明しました。 安倍首相は、延期する30カ月の間にアベノミクスを加速させると共に、財政再建の旗も降ろさないという決意を述べましたが、2年前に増税延期を表明した際に「再び延期することは無い」と明言していただけに、今回の決意表明は空しく響きます。 そもそも30カ月後の消費増税が前提での景気回復は困難です。 消費者は…
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5月30
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2016/05/31【筋が通っている政党はどこか】
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安倍首相が来年4月の消費増税の見送りを決めたとのことです。 具体的には、2年6ヶ月先延ばしにするというものです。これは、明らかに安倍政権の経済運営の失敗を意味します。 麻生財務相などは先延ばしに反対しており、先延ばしにするのであれば衆議院を解散して信を問うのが筋との声も上がっています。 しかし、前回の衆院選と同じ増税先延ばしを理由に国民に信を問うことこそ、筋が通らないのではないでしょうか。 …
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5月28
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2016/05/29【“自公”にも“民共”にも期待できない】
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安倍首相は、来年4月の10%への消費増税を見送る公算がますます高まっています。 安倍首相は予てから、リーマンショック級や東日本大震災級の出来事が無い限り予定通り消費増税を行うとしていましたが、先に行われた伊勢志摩サミットで、現在の世界経済はリーマンショック直前に近い状況との認識を初めて示しました。 これは、「自身の経済運営は正しかったけれども、リーマンショック級の事態が起こってしまったので、増…
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5月25
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2016/05/26【資本主義の精神を取り戻す場となるか!?】
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伊勢志摩サミットに向けて、オバマ大統領をはじめ各国の首脳が続々と来日しています。 今回のサミットでは、国際秩序や世界経済などについて話し合われる予定です。 この内、国際秩序については、テロ対策や中東政策で引き続き各国で協力することが確認されることになるでしょうし、南シナ海などで強圧的な海洋進出を続ける中国に対しては、自由や法の支配といった価値観に基づいて対処することを確認する程度になるでしょう…
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5月15
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2016/05/15【増税政策の間違いを認めた!?】
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「首相、消費増税先送り」という見出しが14日付の日本経済新聞朝刊の一面に載りました。 スクープ的な記事だと思いますが、増税先送りの決定が事実だとすると、安倍首相は自身の経済政策の間違いを認めたことになるのではないでしょうか。 現在の日本と世界の状況を考えれば、消費増税を断行すると日本経済が一層落ち込むことは誰が見ても明らかなのですが、安倍首相の場合、7月の参院選を有利に戦うために先送りを判断し…
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5月14
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2016/05/14【EVかFCVか】
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イーロン・マスク氏の率いる米国のテスラ・モーターズ社が発表した新型電気自動車(EV:モデル3)の予約数が32万台を超えて話題となっています(※)。 従来の電気自動車は、販売価格が5百万円以下のモデルでは、ガソリンエンジンなどの内燃機関を搭載した自動車よりも一回の充電当たりの走行可能距離が200km程度と短いこともあって、販売数が伸び悩んでいました。 しかし、モデル3は、日本円で5百万円の販…