安倍首相は、来年4月の10%への消費増税を2019年10月まで延期することを正式に表明しました。
安倍首相は、延期する30カ月の間にアベノミクスを加速させると共に、財政再建の旗も降ろさないという決意を述べましたが、2年前に増税延期を表明した際に「再び延期することは無い」と明言していただけに、今回の決意表明は空しく響きます。
そもそも30カ月後の消費増税が前提での景気回復は困難です。
消費者は、30カ月後の増税が分かっているので、どうしても必要なものは増税前に駆け込み需要があるかもしれませんが、基本的には将来の増税に備えて節約志向が強まることは確実です。
しかも、「増税しなければ、財政再建ができないし、将来の社会保障費をまかなえない」という考え方は、財務省などによる刷り込みです。
税収は、増税などしなくても景気を回復させれば、当たり前ですが増えるのです。
社会保障費も、今の社会保障制度の仕組みを根本的に変えない限り、消費税率を50%以上にまで上げても賄えないので、今の制度のまま財源を消費税で賄うのは現実的ではないのです。
日本経済を持続的な回復軌道に乗せるには、まずは、消費増税を延期するのではなく、撤回すべきです。
その上で消費税を5%に戻して消費を活性化することが必要です。
【参考】:6月1日付幸福実現党プレスリリース「安倍首相の消費増税の再延期表明を受けて(党声明)」http://info.hr-party.jp/press-release/2016/5609/