Archive for the ‘外交・国防・安全保障’ Category

2019/09/25【日本の次期練習機をどうするか】

 ラグビーワールドカップの開会式で、航空自衛隊のブルーインパルスが展示飛行を行い大会に花を添えました。
 

 このブルーインパルスで使われている機体は「T-4」と呼ばれる練習機で、エンジンを含め日本で独自開発したものです。

 T-4は、初飛行から30年以上が経過し、いくら高性能の機体といっても、後継機についての検討を始める時期に来ています。

 しかし、防衛省からは今後の方針についての具体的な発表はまだありません。

 ここで、海外に目を転じてみると、日本で言うところの高等練習機に相当する機体が次々と誕生しています。

 例えば、米軍は新たな練習機として、新機軸を盛り込んだボーイング「T-X」を300機以上調達する計画を明らかにしていますし、台湾もこのほど自国で開発した戦闘機を基にして開発した新型の練習機をお披露目しています。

 ここで、日本が外国から調達することを考えてみます。

 まず、台湾から次期練習機を導入することは日台関係の強化のための妙案かもしれませんが、日本や台湾を取り巻く情勢を考えた場合、まずは考えにくい選択肢です。

 一方、米国が次期練習機の導入に向けてT-Xを採用するよう圧力を掛けてくることは十分考えられます。

 日本は、現有のF-2戦闘機の後継機の開発を国産主導で行うとしており、そこにリソースを集中する意味でもT-Xの導入は現実的かもしれません。
 

 ただ、国内の航空産業の維持・発展のためには、次期練習機も国産とすべきという考えもあります。
 

 いずれにせよ、予算規模が大きい案件だけに、今後、国内の航空産業の育成と安全保障の強化という両面で検討しなければならない課題と言えそうです。

2019/09/24【相次いだ北朝鮮ミサイル問題にどう備えるか】

 今年5月から相次いだ北朝鮮によるミサイル発射において、その内の幾つかは自衛隊では捕捉できていなかった模様です(※)。

 これらのミサイルは、比較的射程距離の短いものが中心であったことから、日本に直接的な脅威は無かったと見られますが、一部は日本に届く可能性があると取り沙汰されています。

 仮に日本に脅威が及ぶとすれば、韓国がGSOMIAの破棄を決めたことから、米軍による情報提供が重要となりますが、ミサイル防衛は迅速性が求められるので、日本としても独自の監視体制を強化する必要があります。

 具体的には、日本海など北朝鮮に近い海域で警戒監視にあたることのできる艦艇を増やすことが考えられますが、高性能なレーダーや迎撃ミサイルを搭載したイージス艦は高価であるため簡単には増やせない現実があります。

 そこで、米軍のミサイル追跡艦のようにレーダーなど監視装置に特化した早期警戒艦の導入も検討すべきかもしれません。

 また、防衛庁が検討中とされる早期警戒衛星の導入を迅速に進める必要もありそうです。

 更に、サウジアラビアの石油施設攻撃で明らかになったように、巡航ミサイルよりも小型・低速のドローンであっても既存の防空網を突破できる可能性があるので、こうした新たな兵器への対応も同時に検討しなければなりません。

 ※:9月23日付共同通信https://www.47news.jp/news/4027943.html

2019/09/23【日台関係の強化に期待できる政党は】

 ソロモン諸島に続いてキリバスが台湾との断交を決め、中国と国交を樹立することになりました。
 

 中国は、いわゆる「1つの中国」を認めない台湾の蔡英文政権に圧力を強めていて、台湾と国交がある国々に対し、経済支援を梃に台湾との断交を迫って台湾を孤立させる戦略を取っています。

 
 これで台湾と国交のある国は15ヶ国にまで減ることになります。

 今回の中国の動きに対し、日本政府はほとんど反応を示していません。

 日本政府も1972年に台湾と断交し中国と国交を回復した経緯があるため、当然と言えば当然かもしれせん。
 

 しかし、同じく中国と国交を樹立した米国は、中国と国交樹立を決めた国に対しても制裁といえる措置を行っています。
 

 ですから、日本政府も、台湾を支援するために何らかの措置を実施すべきではないでしょうか。

 建前上、政府が動かないのであれば、日本には「日華議員懇談会」など超党派の議員連盟がある訳ですから、そうした議連がもっと政府に働きかけるべきと思いますが、こちらの動きも真に台湾に寄り添っているようには見えません。

 期待できるのは、台湾との国交樹立を訴えている幸福実現党だけではないでしょうか。

2019/09/20【一自治体の住民投票で国全体の安全保障が左右されていいのか】

 石垣島への陸自配備をめぐり、一部の住民が住民投票を実施するよう石垣市に求める訴訟を起こしました。
 

 住民投票により、民意を示すことは一定の意義があることは理解ができます。

 しかし、国防の空白地帯に自衛隊を配備するという、国全体の安全保障に関わる事案について、一地方自治体の住民投票の結果をもって、その是非を判断するのであれば問題です。

 今回、住民投票を求める背景には、自衛隊の配備により島が攻撃対象になることを不安に思う心理が働いていると思いますし、そうした心理も理解できない訳ではありません。

 ただ、そもそも配備された自衛隊を「攻撃する可能性がある」あるいは「攻撃する意図を持っている」国があること自体が問題ではないでしょうか。

 その問題に踏み込まずに、単に自衛隊配備に反対するのであれば、最悪の場合、悪意を持った国に我が国が隷属することにもなりかません。

 悪意を持った国が、悪事を犯さぬように「抑止力」を持つことは、国民の命を守るだけではなく「自由・民主・信仰」の価値観を守るためにも大切な考え方ではないでしょうか。

2019/09/11【韓国離脱の噂が現実化すると】

 最近、米韓同盟から韓国が離脱するのではないかという噂がまことしやかにささやかれています。

 文在寅政権は、韓国の革新系の政権ですが、もともと韓国の革新勢力は、反日だけでなく反米親北でもあります。

 しかも、北朝鮮はもとより、中国はかねてから日米韓の連携から韓国を引き剥がそうと画策しているとされます。

 噂の通り、仮に米韓同盟が崩れ、韓国が中国側につくようなことになれば、様々な問題が生じますが、その一つに軍事技術の流出があります。
 

 韓国は、日本が新たな防衛装備品を導入すると、それに対抗するように米国から最新兵器を導入してきました。

 例えば、イージス駆逐艦、F-15戦闘爆撃機、B-737早期警戒管制機など高度な兵器が導入され、今後も、F-35ステルス戦闘機、P-8哨戒機などの最新兵器が導入される予定です。
 

 万一、こうした兵器の機密情報が中国側に流出するような事態になれば、日本だけでなく西側諸国の安全保障にも重大な影響を与えます。

 今後、韓国への最新鋭兵器の供与については、慎重に扱うことが賢明かもしれません。

2019/08/25【サミットにロシアの復帰を】

 フランスで開かれるG7サミットは、首脳宣言が採択されない見通しであるとか、トランプ大統領が時間の無駄と漏らしたなどと伝えられ、異例の様相を呈しています。

 これは、トランプ大統領と他の首脳たちの間で意見の隔たりが大きいためです。
 

 その意見の隔たりが大きい事柄の1つにロシアのG8復帰があります。

 トランプ大統領は、多くの問題がロシアと関わりがあるので、ロシアが入っている方が適切であると述べていますが、他の国はクリミア問題が解決されない限り復帰は認められないとしています。

 しかし、ロシアがもともと自国領であったクリミアを手放すことは考えられないので、このままでは、いつまで経ってもロシアの復帰は無いことになります。

 これでは、ロシアは中国にすり寄るしかないという態度を強くしてしまいます。
 

 しかし、ロシアをG7側に引き入れることは、世界の平和と安定にとって極めて大切です。

 G7は、もともと価値観を共有する国同士の集まりですが、ロシアは曲がりなりにも「自由・民主・信仰」の価値観を尊重していることが、中国とは決定的に違っています。

 ですから、クリミア問題に固執しすぎるのではなく、どうしたらロシアをG8に復帰させることができるのか、今回のG7サミットで少なくとも条件を示してほしいものです。

 そのために、安倍首相にはトランプ大統領を支持した上で、トランプ大統領との間に立って各国首脳を説得すべきではないでしょうか。

2019/08/24【文政権の目指すものが明らかに】

 韓国がGSOMIAの破棄を日本に通告しました。

 GSOMIAは日韓がお互いに軍事情報を提供し合うことに関する協定ですが、実際には両国の同盟国である米国を通して情報を交わすことができるため、日韓の安全保障協力を象徴する意味合いが強いものです。
 

 そもそも協定を結んだ3年前、文在寅大統領は協定の締結に反対していたということですから、今回、締結を破棄したことは何ら不思議なことではありません。

 むしろ、破棄の理由を探していたと言えるかもしれません。
 

 また、GSOMIAの破棄で喜ぶのは中国と北朝鮮です。

 中朝を軍事的に封じ込めるには、日米韓の連携が重要ですが、中朝は労せずに日米韓の連携の一角を崩すことになりました。

 ここでも、北朝鮮の気を引きたい文政権が手土産として破棄に踏み切った節さえあります。

 いずれにせよ、これで文政権が反日親北政権であることがはっきりしてきました。

 「反日を旗印に、北朝鮮の核を温存したまま朝鮮半島の統一を図る」というシナリオが現実化しないよう、日本は米国とともに韓国に対し毅然とした態度で臨む必要が一層高まっています。

2019/08/23【インバウンド需要を1つの国に依存する危うさ】

 韓国が日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)破棄を決定するなど、日韓関係は改善の糸口を見い出せない状況です。

 先日も、7月の韓国人訪日客が前年比で7.6%減少し、険悪な日韓関係が、これまで好調なインバウンド(訪日外国人旅行)需要に水を差すとして懸念されています。

 確かに、国別の訪日者数で韓国人は2番目の多さなので、観光業界を中心に影響は小さくありません。

 ただ、今回の件は、インバウンド需要を特定の国に依存する危うさを教えてくれています。

 特に、国別の訪日者数のトップは中国人で、中韓両国で訪日外国人全体の約半分を占めます。

 どちらの国も政治状況次第で訪日者数が容易に減ってしまいます。

 中でも中国は、国策として外国を訪れる自国民を制限することができるので、政治カードとして利用するのが常套手段です。

 ですから、インバウンド需要の恩恵を受けている企業は、韓国や中国からの観光客は容易に減少することを前提に事業を運営する必要がありそうです。

 場合によっては、意に反して日本への外国からの圧力に、加担することにもなりかねません。

2019/08/21【日台友好に尽力する蔡英文総統】

 台湾の蔡英文総統が、日本人ユーチューバーの番組に出演し話題になっています。

 そのユーチューバーは、日本向けに台湾の情報を、台湾向けに日本の情報を発信しています。

 日台両国で人気があり、蔡総統が両国の友好促進のために共演することになった模様です。

 日本ではあまり報道されない蔡総統の人柄が分かる番組と言えそうです。

 戦前戦中に同じように日本の統治を経験した国でありながら、反日を統治に利用する韓国政府とは対照的な台湾の指導者の姿勢が印象に残ります。

 一方、日本は習近平主席の訪日を前に、北京政府の顔色をうかがって、台湾や香港の問題を無視ばかりしていてはいけません。

 台湾を国家として承認して日台の友好を深めることこそ、「自由・民主・信仰」の価値観を大切にする国家がなすべきことです。

【参考】https://youtu.be/rX3WXL89Hys

2019/08/18【日台の防衛協力の強化を】

 米国は台湾に対し、最新鋭の戦闘機の売却を決定した模様です。

 売却するのは「バイパー」と呼ばれる「F-16E/F」の最新型です。

 F-16は初飛行が40年以上前でありステルス機ではありませんが、改良を重ねていわゆる「第4世代機」としては一級の性能を持っており、「J-10」や「J-11」など中国の主力である第4世代機とは十分以上に渡り合えると見られています。

 台湾は、長年、米国に戦闘機の売却を要請していましたが、中国との関係に配慮した米国が最新鋭機の売却を保留してきた経緯があります。

 今回、台湾防衛を重視するトランプ政権が、米中対立の激化を受けて、中国に対し台湾カードを切った形です。

 ただ、台湾は既にF-16の初期型である「F-16A/B」を保有しており、もともとはこれらの機体をF-16E/F相当に改修する計画でした。

 現代の戦闘機は、パソコンのCPUを交換して能力を高めるように、アビオニクスと呼ばれる機載の電子機器を交換することにより、最新鋭機と同等の攻撃能力を持つことが可能です。

 もちろん、機体の経年劣化は如何ともし難いのですが、場合によっては、燃料タンクの増設で作戦行動距離を伸ばせますし、エンジンすら高出力のものに交換することも可能とされます。

 ですから、今回のF-16売却は、最新鋭戦闘機の配備というよりは、戦闘機の配備数の増加ということのほうが、台湾にとって意味が大きいのかもしれません。

 急速に数を増やしつつある中国軍の「第5世代機」を考えれば、台湾が本当に欲しいのは同じ第5世代機である「F-35」のはずですが、米国は売却には応じていません。

 中国への政治的な配慮とともに、万一、台湾が中国に統一された場合に、兵器の機密が中国に渡ることを恐れ、本当の意味での最新兵器の売却には慎重なのかもしれません。

 こうした状況を踏まえ、台湾防衛が安全保障上の死活問題とも言える我が国こそ、台湾の防衛能力向上に積極的に協力すべきと考えます。

 例えば、次期戦闘機の台湾との共同開発はその一つではないでしょうか。

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