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2020/10/23【中国との往来再開を認めていいのか】

 日本政府は往来再開のための詰めの協議を中国側と行っているとのことです。

 ビジネス関係者や両国に跨って家族が住んでいる方など、円滑な往来の再開を待ち望んでいる人が少なくないことは理解できます。

 一方で、中国との往来再開で懸念されることがあります。

 まず、中国がウィルスを封じ込めたとしていることが本当かどうかということです。

 
「中国が感染を抑え込んだ」という前提で協議を行っていますが、ウィルスに関する中国の対応を見る限り、中国側の発表には常に疑念がつきまといます。

 中国政府の発表する数字には、必ずと言っていいほど政治的思惑があり、感染源に関する第三者による詳細な調査を中国が事実上認めていない以上、世界が中国の発表を検証する手段がないのです。
 

 もう一つは、トランプ政権による中国への経済的な圧力が奏功している中、日中間の往来再開が、中国経済を利することになりかねないということです。

 中国共産党政府が世界中で傍若無人な振る舞いをしている背景には好調な中国経済がありますが、中国の軍拡の動きを封じ込めるためには、その原資を断つことが効果的です。

 ですから、日本としては中国市場で利益を食むことを大局的な観点から断念することも必要であり、中国との経済関係を安易に正常化すべきではないと考えます。
 

 以上のことからも、中国との往来再開には慎重であるべきと考えます。