7月
15

2018/07/15【演習への中国軍の招待は慎重に】

 ハワイ沖で行われている多国間海軍演習「リムパック」を監視するために、中国軍が情報収集艦を派遣しています。  リムパックには、日本をはじめ環太平洋諸国の海軍を中心に26ヶ国から、艦艇や航空機などが参加していますが、中国は、前回のリムパックには招待されたものの、今回は南シナ海の人工島の問題などにより招待されていません。    前回、リムパックに中国海軍を招待したのには、不測の事態に至らぬように相互の…

7月
14

2018/07/14【日本のプルトニウムをどう使うか】

 日本のプルトニウムが溜まり続けていることに、米国などが懸念を示しているとのことです。    日本では核燃料サイクルを行うことを前提に、使用済み燃料からプルトニウムを取り出して再利用することが日米原子力協定で認められていますが、福島第一原発の事故以降、各地の原発の再稼動が進まず、プルトニウムが溜まり続けています。  プルトニウムは、原爆の原料にも使われるため、外国からの懸念が噴出しているようです。…

7月
13

2018/07/13【日本も防衛費の倍増を】

 北大西洋条約機構(NATO)の首脳会議で、トランプ大統領は他のNATO加盟国に対し、防衛費を大幅に増額するよう求めました。  NATOの国防費の目標値はGDPの2%ですが、今年、この目標値を満たすと見られるのは加盟29カ国中8カ国に過ぎないため、NATO内では目標値に近づけるよう国防費を増額することで一致したとしています。  しかし、トランプ大統領は、2%では不十分とし4%にまで倍増するよう求め…

7月
11

2018/07/11【スパイが活動しにくい制度づくりを】

 中国で、2015年にスパイ罪で拘束された邦人男性が、懲役12年の実刑判決を言い渡されたとのことです。  この他にも、同様の罪で中国当局に拘束されている邦人が複数おり、今後の動向が注目されています。    日本政府は、如何なる国に対してもスパイ行為を行っていないとし、拘束された邦人の解放に向けて中国政府に働きかけていますが、解放の見通しは立っていません。  拘束された邦人が、ほんとうにスパイ行為を…

7月
09

2018/07/09【日本も米国に同調すべきです】

 米中の貿易戦争がエスカレートし、世界経済全体に悪影響を及ぼすと懸念されています。  米国が中国製のハイテク製品など800品目以上に25%の関税を上乗せしたのに対し、中国も米国製品500品目以上に25%の関税を上乗せする措置を発動しました。    米中には各国の企業が進出していますし、一つの製品も様々な国からの部品で成り立っていることが多いので、単に米中2国間の問題に留まりません。    報道から…

7月
05

2018/07/06【中国はこのまま軍事拡張を続けられるのか】

 中国軍は、排水量1万トンを超える最新鋭の大型駆逐艦を相次いで進水させました(※)。  同艦は、火力やステルス性能、情報処理能力などを強化しているとされ、今後、就役する予定の空母と合わせて、いわゆる空母機動部隊の中核をなすものと見られています。  一方、米軍は、同様に火力やステルス性能、情報処理能力などを強化した先進的な大型駆逐艦の配備を始めましたが、予算縮小の折、想定される戦闘形態が変わったなど…

7月
04

2018/07/04【北の無血開城を実現するプロセス】

 北朝鮮の金正恩委員長は、先の米朝首脳会談で事実上の白旗を揚げ、北朝鮮の無血開城を決断したと判断できます(※)。  それを受けてトランプ大統領が、金委員長をほめたことを批判する米メディアもあります。   しかし、アラブの春などで明らかになったように、独裁政権崩壊後の処理は一筋縄ではいかず、混乱を生むことがあり、敗戦処理はその独裁者に委ねたほうがうまくいく可能性があります。    北朝鮮もその例に漏…

7月
02

2018/07/02【アメリカが台湾との関係を強化】

 米国政府は、台湾での窓口機関に警護のための海兵隊要員の配置を検討していることが分かりました(※)。  米国は、日本と同様に台湾と正式な外交関係が無く、台湾に窓口機関の事務所を設置していますが、正式な大使館ではないため、駐在武官として軍の要員を配置していませんでした。  窓口機関への米海兵隊要員の配置が実現すれば、当然、大陸側の中国が反発することが予想されますが、米台関係に画期的な出来事になります…

6月
27

2018/06/27【EUは中国との貿易をこそ見直しを】

 トランプ大統領がEU製の鉄鋼製品に課した関税に対抗して、EUは米国製の農産品やバイクなどに関税を課すことを決めました。  これに対し、米国のバイクメーカーであるハーレーダビットソン社は、EU向けの製品の製造を米国外に移すことを明らかにしています。    米国の産業を守るために課した関税が、逆に製造業の国外移転を招いたとしてトランプ大統領が批判されています。    しかし、EUの鉄鋼製品の輸入額に…

6月
25

2018/06/25【軍事大国化の原資を断つ戦略か】

 中国が3隻目の空母を建造しているとの報道があります。  3隻目の空母の最大の特徴は、航空機を発艦させるためのカタパルトを備えている可能性が高いということです。    1隻目と2隻目の空母は、カタパルトを備えておらず、風上に向かって航行する空母の速力と航空機の推力を利用して発艦させるので、運用できる航空機の重さに制限があります。  具体的には、航空機に搭載できる兵器や燃料の量が制限されるので、戦闘…