ハワイ沖で行われている多国間海軍演習「リムパック」を監視するために、中国軍が情報収集艦を派遣しています。
リムパックには、日本をはじめ環太平洋諸国の海軍を中心に26ヶ国から、艦艇や航空機などが参加していますが、中国は、前回のリムパックには招待されたものの、今回は南シナ海の人工島の問題などにより招待されていません。
前回、リムパックに中国海軍を招待したのには、不測の事態に至らぬように相互の理解と連携を深める目的があったものと思われますが、中国にしてみれば、各国艦艇の情報を収集する絶好の機会と捉えていることは明白です。
ですから、中国をリムパックに招待するということは、中国が演習の内部から情報収集を可能にするということですから、今後も招待には慎重になるべきであると考えます。
ちなみに、海上自衛隊には情報収集艦という艦種は存在しません。
各護衛艦や航空機に一定の情報収集能力があるということがありますし、わざわざ外国の領域近くにまで出向いて詳細な情報収集を行う必要がないとの考えがあるからのようです。
しかし、中国は、軍備増強が著しいですし、最近では日本近海での演習を増やしています。
こうしたことからも、日本も、詳細なデータを取集できる情報収集艦の導入を考える時に来ているのではないでしょうか。