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2020/06/10【習主席の国賓訪日が無くなったというのは本当か】

 中国の習近平主席の年内の国賓訪日は難しくなったとの観測があります。

 コロナ禍に加え、香港に対する中国政府の強硬な姿勢に批判が高まっており、国民の理解が得られないことがその理由のようです。
 

 ただ、パンデミックを引き起こした中国政府の責任や、香港の自由を制限する国家安全法の適用などに対し、日本政府は中国政府に一定の配慮を示していることから、完全に国賓訪日が無くなったと考えるのは早計かもしれません。
 

 実際、中国政府は国賓訪日の実現を外交的成果と位置付けていますし、日本の与党内部からも根強い待望論があります。
 

 しかし、習主席を国賓として最大限に歓待することは、様々な問題に対する中国政府の対応に、日本政府としてお墨付きを与えることと同義ですから、やはり行うべきではないと考えます。
 

 ウィルスで多くの人を苦しめ、香港、ウイグル、チベットなどで人権弾圧を行い、尖閣や南シナ海で力による威嚇を続けている中国の国家主席には、どのような形であれ、訪日してほしくないというのが本音ではありますが、何も、訪日そのものを拒否している訳ではなく、少なくとも「国賓待遇」を見直してほしいということです。

 今後も、習主席の国賓訪日の動きには注意する必要があります。