2月
01

2019/02/02【軽減税率対応の費用負担が重いワケ】

 消費増税と共に導入予定の軽減税率に対応するため、食品などを販売する事業者はレジの入れ替えや受発注システムの改修を急いでいます。    しかし、中小の事業者の中には、費用の問題から簡単に入れ替えや改修ができないとの悩みを抱えているところもあると聞きます。    これに対し政府は、「軽減税率対策補助金があるから、それを活用すればいい」と言います。  確かに、レジの新規導入や改修に対して、1台当たり2…

1月
23

2019/01/24【まだまだある軽減税率の弊害】

 今年10月1日から消費税率が10%に増税される予定です。  増税に伴い消費者の支出が増えるだけでなく、事業者も対応を迫られています。  中でも軽減税率を巡って、事業の現場からは困惑の声が聞こえてきます。    軽減税率は、飲食料品や新聞に適用され、税率は10月1日以降も8%となります。  飲食料品は、持ち帰りか店内での飲食かで税率が変わるなど、事業者にとっては処理が煩雑になるとして不満が噴出して…

12月
18

2018/12/18【増え続ける消費増税対策】

 来年度予算案の閣僚折衝が行われ、消費増税対策の予算が次々に認められています。    閣僚折衝以前に既に景気対策として認められている予算案を含め、消費増税対策の関連予算は2兆円ともそれ以上とも言われています。  幼児保育の無償化なども消費増税対策の一環と位置付けられているので、増税対策の総額はいったいいくらになるのか分かりにくくなっています。      ただ、消費増税による税収の増分は、当初5兆6…

12月
10

2018/12/10【無私のリーダーシップで消費増税の撤回を】

 今年度の国の税収が、過去最も多かったバブル期に迫る59兆円台後半になる見込みとのことです(※)。  バブル期の税収は、1990年に60兆1千億円、1991年に59兆8千億円でしたので、今年度は1991年の水準に近いことになります。    本年度に税収が当初見込みを上回る高水準となる背景には、法人税や所得税の伸びがあります。    対して消費税は、1990年から今までの間に2回増税されましたが、5…

12月
03

2018/12/04【税制改革のポイントは民間活力の向上にある】

 政府・与党は、自動車税の見直しを検討しています。  現在の自動車税は、エンジンの排気量に応じて課税していますが、電気自動車の普及などで実態にそぐわなくなっているため、走行距離に応じて課税する方向で検討しているとのことです。    大容量のバッテリーを搭載する外国製の大型SUVの電気自動車と、日本の軽自動車規格の電気自動車の自動車税が、同じ「排気量1リットル以下」でくくられて同額というのは、納得が…

12月
02

2018/12/02【幾重にも積み上がるのが消費増税の怖さ】

 来年10月に消費税率が10%に上がると、税込みで108円の商品の値段が110円になるというイメージがあると思います。  しかし、実際にはもっと高くなる可能性があります。  例えば、ある工場で何か製品を作るとします。  製品を作るには原材料を調達しなければなりませんが、その原材料にも消費税の増税分が上乗せされます。  原料には、一次原料、二次原料などがある場合がありますから、税抜きで100円だった…

11月
13

2018/11/13【消費増税で民間企業の負担も増す】

 政府は来年10月の消費増税の際に、経済に与える影響を最小限に食い止めるために様々な措置を検討しています。  その1つに、クレジットカードなどキャッシュレス決済時のポイント還元があります。    しかし、クレジットカードによる決済は、カード会社に支払う手数料が割に合わないため、導入できないでいる小規模・零細の小売店が少なくないのが実情です。  そこで政府は、カード会社に対し、中小の小売店から徴収す…

11月
08

2018/11/09【軽減税率に代わる本当の消費者保護政策とは】

 来年10月の消費増税と共に導入される軽減税率について、様々な疑問や問題が噴出しています。    店内での飲食は税率10%が適用され、持ち帰りは軽減税率が適用されて税率が8%となりますが、「店内で食べる食品と、持ち帰って食べる食品を混ぜて会計する場合、いちいちレジで申告するの?」、「店内で気が変わって、持ち帰って食べるはずだった食品を食べると脱税行為になるの?」など、次々と疑問が湧きます。    …

11月
02

2018/11/02【“6,000億円”と“0.6兆円”の違いから見えるもの】

 来年10月の消費増税に関し、軽減税率の導入には1兆円の財源が必要とのことです。  政府は、現時点でその内の4千億円は確保できたものの、残りは対応を検討中としています。    31日の国会答弁で、安倍首相がこの件を説明するにあたり、残りの6千億円について「0.6兆円」という表現を使っていました。  予算に関連し、「ゼロコンマ数兆円」という表現はあまり聞きません。  「6千億円」と「0.6兆円」が額…

10月
31

2018/10/31【何のための消費増税なのか!?】

 安倍首相は、30日の衆院代表質問でも、来年10月の消費増税を実施する考えを示しました。  前回、消費税を5%から8%へ上げた際は、国内消費は大きく落ち込みましたが、政府はその反省を踏まえて、あらゆる策を講じるとしています。    中でも、食料品などへの軽減税率の導入は、消費者の生活を守るための目玉に位置付けています。  しかし、食料品はあらゆる所得層の人が購入するため、高所得層ほど軽減税率の恩恵…