経済・財政
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12月06
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2017/12/06【法人減税の制約条件は少ないほど効果を生む】
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政府は、法人税率を実質的に20%にする方針であることを、4日付の日経新聞が報じています。 トランプ大統領のもと米国も法人税を20%とすることで議会審議が進んでいるなど、幾つかの国で法人税を下げる動きが活発化しています。 法人税を下げると、国際競争力が高まるだけでなく、企業経営に余裕が生まれて産業が活性化し景気回復に繋がるため、政府の方針は基本的には評価できるものです。 しかし、政府の案では…
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11月20
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2017/11/19【賃上げの王道は何処】
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安倍首相は、“賃上げ”に積極的な企業に対し、減税する意向を示しました。 政府は、幾つかの経済指標を挙げてアベノミクスの成果を強調していますが、好景気を実感している国民が少ないことから、賃上げを促すことで景気回復を実感してもらいたいという思惑が感じられます。 これに対し、中小企業のある経営者からは、「従業員に経済的に豊かになってもらいたいという思いはあるが、現在の経営環境ではこれ以上、賃上げを…
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10月20
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2017/10/20【今の株価上昇は官製株価!?】
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日経平均株価が13営業日連続で値上がりし約30年ぶりの高値を付けています。 堅調な米国経済を背景にニューヨーク株式市場で最高値を更新した流れを受けての東京市場の動きです。 東京市場の取引の半分以上を占めている外国人投資家の動きが活発になっているようです。 与党は、今回の株価上昇をアベノミクスが成功しつつある証左だとしていますが、総選挙に合わせるかのような株価の動きに、少なからず疑問の声が上が…
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10月09
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2017/10/09【増税と凍結だけではない消費税の選択肢】
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党首討論会では、消費税についての各党の立場が鮮明になりました。 自民・公明は税率10%への増税が必要であるとし、野党側は税率アップの凍結を主張しました。 しかし、消費税について、有権者の選択肢は、「増税」と「凍結」だけでは無く「減税」もあるはずですが、既成政党の中にはその選択肢が出ませんでした。 これに対し、幸福実現党は税率5%への減税を主張しています。 これは選挙目当てに耳触りの良いことを…
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10月01
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2017/09/30【バラマキ政策は合法的な買収】
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幸福実現党をはじめ野党の多くが消費増税に反対しています。 中でも幸福実現党は、消費税の引き下げを主張し、減税による景気浮揚で税収全体の底上げを目指すべきと主張しています。 これに対し与党は、予定通りに消費増税を10%に引き上げなければ財政再建が遠のくとして、増税凍結に反対しています。 確かに1千兆円以上もの財政赤字は速やかに減らさなければなりませんが、だとしたら、まずやるべきことはバラ…
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9月07
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2017/09/07【国防は経済の安定にもつながる】
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日経平均株価は、9月3日の北朝鮮による核実験が明けてから3日連続で終値が下落しました。 円高の進行で輸出に影響が出ることから株価が下落したと見ることもできますが、全ての上場企業が輸出に依存しているというわけではありませんから、投資家は、北朝鮮という地政学的なリスクを抱えた日本に投資しづらい状況になっていることは間違いありません。 その意味で、今回も「有事の円買い」的な要素があるものの…
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8月22
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2017/08/22【一党独裁国家の維持に企業を利用する国】
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企業の時価総額、世界トップ10に、中国の大手IT関連企業2社が入ったとのことです(※)。 7位にネット取引会社「アリババ」が、8位にネットゲーム会社「テンセント」が入り、日本企業はトップ10入りしていません。 ちなみに1位はアップルで、この中国の2社以外は全て米国企業です。 経営学の大家であるドラッカーは、かつて「企業を繁栄させて独裁国家が生まれることを防ぐ」という動機で経営学を構築しました…
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6月19
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2017/06/19【豊洲移転が玉虫色?】
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築地市場の移転問題で、東京都の小池知事は豊洲に移転する方向で検討に入ったと伝えられています。 また、その上で、移転後も築地を活用することにも言及しています。 何だか、「豊洲に移転したい人は移転すればいいし、築地に残りたい人は残ればいい」と言っているように聞こえてしまいます。 現状では、移転に賛成の人と反対の人がいる訳ですから、小池知事の考えは両者にいい顔をした玉虫色の解決策に見えます。 確か…
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6月12
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2017/06/12【政府は国民の預金に手を付けるのか!?】
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6月11日付の日経新聞に、「預金 ついに1000兆円 金利なくても残高最高 回らぬ経済象徴」という記事がありました。 預金額の多さは豊かさの象徴という気もしますが、実際は有望な投資先が無く仕方なく預金としてお金が集まっているということのようです。 政府日銀は大胆な金融緩和を実施していながらお金は回っていませんし、政府の成長戦略も実を結んでいません。 【ここにもアベノミクスの限界が現れている…
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6月11
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2017/06/11【潔く消費増税の撤回を】
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政府は経済再生運営の基本指針である「骨太の方針」を閣議決定しました。 今回の骨太の方針では、安倍政権発足後、毎年明記されてきた消費増税に関する記述が無くなりました。 これに対し、2年後の10月に予定されている税率10%への消費増税を、延期もしくは断念する布石ではないかという声が上がっていますが、政府は税率10%への引き上げ方針が変わったわけではないとしています。 しかし、現実の日本経済を見れ…