政府は経済再生運営の基本指針である「骨太の方針」を閣議決定しました。
今回の骨太の方針では、安倍政権発足後、毎年明記されてきた消費増税に関する記述が無くなりました。
これに対し、2年後の10月に予定されている税率10%への消費増税を、延期もしくは断念する布石ではないかという声が上がっていますが、政府は税率10%への引き上げ方針が変わったわけではないとしています。
しかし、現実の日本経済を見れば、とても消費税率を上がられる状況にはありません。
2016年度の国の一般会計税収が、7年ぶりに前年度実績を割り込む見通しになったことが明らかになっています(※)。
消費増税を行っても税収が下がっては意味が無く、アベノミクスの限界が鮮明になっていると言えます。
政府は、潔く消費増税を撤回すべきではないでしょうか。
むしろ、税率を5%に戻すことで経済を活性化し、税収全体での増収を目指すべきであると考えます。
今回の骨太の方針では「人材への投資による生産性向上」を盛り込んでいますが、政府のやっていることは、労働時間の制限やプレミアムフライデー、カジノの推進など、とにかく「そんなに働くな」と訴えることのように思えてなりません。
これでは、ますます日本経済が縮んでいくように思えてなりません。
※:6月9日付時事通信http://www.jiji.com/jc/article?k=2017060901378&g=eco