4月
16

2017/04/16【組織的犯罪処罰法改正案は廃案に】

 テロ等準備罪を新設する法案について、幸福実現党から「廃案にすべき」との明確な方針が打ち出されました(※)。    法案は、あまりに捜査当局の裁量による部分が大きく、時の政権の意向を反映して乱用される恐れを払拭できていません。 政府は国会で、一般市民が対象になったり、乱用されたりする恐れはないとしていますが、法的に厳格な制限が加えられている訳ではないため何の保証もありません。  また、政府は、「テ…

4月
14

2017/04/14【生涯現役社会で介護費の抑制を】

 一定の所得以上の介護サービス利用者の自己負担割合を引き上げることなどを盛り込んだ介護保険関連法案が、衆院厚生労働委員会で可決され、今後、衆院本会議で採決される見込みです。    今回の法案は社会保障費が増大する中でやむを得ない側面がありますが、社会保障制度全体を抜本的に見直さなければ、今回の改正だけでは焼け石に水です。  近年、働き盛りの世代が家族の介護のために離職せざるを得ない「介護離職」が増…

4月
12

2017/04/12【本当に監視社会を招く法律とは】

 自民党と民進党は、テロ等準備罪関連の法案の趣旨説明を14日に行うことで合意し、来週から趣旨説明が始まる見通しとなりました。    この法案は一定の必要性は認められるものの、恣意的な法運用の可能性など問題の多い法案であるため、慎重に審議する必要があります。  野党側は、「監視社会」に繋がるなどと反発しており、その主張も理解できる部分がありますが、本当に監視社会を懸念しているのであれば、既に施行され…

4月
09

2017/04/09【目指す最終形が異なる政党同士の選挙協力とは】

 民進党の長島衆議院議員は、共産党との選挙協力について、自らの政治信条に反しているとして離党する意向を示しました。    長島氏は、安全保障に精通し、リベラルとされる民進党の中にあって保守的な考え方を持つ人物の一人として知られています。 この長島氏の行動は理解できる側面があります。  共産党は共産主義を実現するという目標を捨てていません。 衆院選は、参院選とは異なり政権選択選挙であり、最終的に目指…

4月
07

2017/04/07【同性カップルに里親認定】

 全国で初めて大阪市が同性のカップルに養育里親を認定したとのことです。 大阪市は「養育里親になる要件に、性別に関する規定は大阪市にはなく、今回のケースは『里親の認定要件を満たしていて、里親として適切である』という審議会の答申を受けて認定を決めた」としています(※)が、賛否両論の声が上がっています。  「里親が同性であることが子供の成長にどう影響するのか」、「里親が同性であることで子供が学校や社会で…

4月
03

2017/04/03【テロ等準備罪の問題点】

 後半国会の焦点の一つは、テロ等準備罪に関する法案の審議です。    確かに、この種の法律は、独裁国家ではない民主主義国家であっても世界各国で設けられており、安倍政権は説明不足ではあるものの一定の必要性は認められます。  しかし、政府案では対象犯罪が絞られているとは言え、まだまだその幅が広く、捜査機関側の恣意的に運用しようと思えばいくらでもできる内容になっています。 捜査に対する透明性が高く、恣意…

4月
01

2017/04/01【政府の“働き方改革”では不況を招く】

 政府の働き方改革実現会議は先ごろ、いわゆる「働き方改革」の実行計画を取りまとめました。 計画では、長時間労働の是正や同一労働同一賃金の実現に向けて法改正などを盛り込んでいます。  特に、長時間労働の是正では、時間外労働を平均で月80時間以下、繁忙期で月100時間未満とし、年間で720時間を超えないとする規制の導入を目指しています。  確かに、行き過ぎた残業や、意に反した長時間労働は是正すべきです…

3月
29

2017/03/29【一方的に核を廃絶してはならない理由とは!?】

 核兵器を国際法で禁止する条約の制定を目指す国連の交渉に、日本は参加しないことを表明しました。 これに対し、被爆者の団体などからは落胆や非難の声が上がっています。  政府は、参加しない理由を、「核兵器保有5ヶ国がいずれも参加しない状況では、非保有国との対立を深め、かえって核廃絶を遠ざける」などとしています。    核保有国に囲まれた日本の状況を踏まえれば、参加しないことを決めた政府の対応は当然と言…

3月
28

2017/03/28【財政赤字が減らないバラマキ予算!?】

 2017年度予算が参院本会議で可決・成立しました。 一般会計の総額は97兆4千億円余りで、5年連続で過去最大となっています。  この内、歳入に占める税収は57兆7千億円余りで、前年度より1千億円余り増加したものの、ここ数年は数億円規模で増加していたのに比べ得ると、増加のペースは大幅に落ちました。  そのため、歳入における新規国債の発行額は34兆3千億円余りとなり、いっこうに財政赤字を減らす目途が…

3月
27

2017/03/27【諦めずに勝負に臨むその先に】

 横綱・稀勢の里が二場所連続の優勝を果たしました。 今場所は、13日目の負傷で「優勝の望みはついえた」と誰しもが思った中での優勝でしたから、横綱昇進を決めた先場所以上の感動を日本中に与えました。  「地位が人を育てる」などと言いますが、横綱になってからの稀勢の里は、蚤の心臓とも言われた大関時代とは比べ物にならないほど、風格が出てきたように思います。 眼光の鋭さは昭和の大横綱・北の海に通じるものがあ…