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2018/01/27【F-35の西日本への配備を考える】

 最新鋭のステルス戦闘機「F-35」の航空自衛隊への部隊配備が始まりました。

 覇権的な海洋進出を急速に強めている中国を念頭に置けば、現状では、自衛隊が航空優勢を確保していると言われています。

 ただ、中国は、日本の主力戦闘機「F-15」と並ぶ第4世代と言われる戦闘機の数を増強していますし、F-35と並ぶ第5世代の戦闘機の開発・配備を進めていると言われています。

 今後、日本の航空優勢は中国に逆転される懸念がありましたが、F-35の配備でしばらくの間は日本が引き続き航空優勢を確保できるものと見られています。

 今回、F-35が配備されたのは青森県の三沢基地です。

 三沢基地は、北海道の千歳基地と並んで、冷戦時代から旧ソ連の脅威に対応するための最前線の航空基地です。

 日本としては、当面の脅威を中国や北朝鮮と考えれば、「後方」にあたる三沢基地にF-35を配備することで、訓練など運用のノウハウを蓄積し習熟度を上げることは軍事の常道と言えるかもしれません。

 しかし、その三沢基地にF-35を2個飛行隊42機配備する計画ですが、ロシアからしてみれば、最新鋭のステルス戦闘機の配備を自国に対する脅威と認識しているのではないでしょうか。

 最も打撃力の高い戦闘機をロシアに近い基地に配備することは、中国や北朝鮮の脅威に連携して対応すべきロシアに対して、誤ったメッセージを送ることになりかねません。

 ですから、現実の脅威を踏まえれば、F-35を西日本に配備することこそ、日本の安全保障の向上に繋がるのではないでしょうか。

 特に、F-35には日本として初めて実質的な敵地攻撃能力に相当する長距離巡航ミサイルの搭載が見込まれている訳ですから、F-35の持てる能力を最大限引き出すためにも、一刻も早く西日本への部隊展開を実現すべきと考えます。

 それが、日本の平和を守ることに繋がるはずです。