厚生労働省は、介護保険サービスを提供する事業所に支払う介護報酬の改定方針をまとめました(※)。
改定の主な目的は、要介護の重度化を防止する取り組みや、自立支援の取り組みを提供する事業所の報酬を加算することで、重度化の防止や自立といった成果に繋げ、介護サービス全体の費用を抑えたいということのようです。
現在の介護保険の総費用は11兆円余りです。
では、このまま少子高齢化が進展すれば、2025年度には約21兆円にまで膨れ上がるとの試算もあります。
すると、今回の改定が厚労省の目論み通りに運んだとしても、総費用の抑制効果は焼け石に水程度となります。
そして、サービスを手厚くすることは利用者にとって便利かもしれませんが、一方で国の制度に過度に依存すると、利用者ご本人の自立心や向上心を削ぎ、生き生きとした老後を送ることが難しくなる側面もあります。
ならば、幸福実現党が訴えているように、景気回復に伴う雇用増加を前提に高齢者向けの仕事を増やして、75歳ぐらいまで生きがいを持って働き続けられる「生涯現役社会」の実現を目指すことが大切ではないでしょうか。
希望する高齢者が、幾つになっても生きがいを持って働き続けられる環境を整えることで、健康の維持・増進を図り、医療や介護費を抜本的に抑制すべきと考えます。
その上で、昔ながらの大家族や地域の繋がり、あるいは宗教のネットワークとしての意義を見直すことも大切ではないでしょうか。
※:1月26日付共同通信https://this.kiji.is/329534019116106849?c=39546741839462401