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2016/08/12【再稼動が必要な理由】

 四国電力の伊方原発3号機が再稼動しました。
福島第一原発の事故後の新しい安全審査基準により再稼動したのは、現在は裁判所の仮処分で再停止した大飯原発を含め、3機目となります。

 しかし、再稼動の是非を巡っては、各種世論調査で、「反対」が「賛成」を上回る状況が続いています。
国民の間には、原発が稼働していなくても現実に電力不足が生じていないので、原発は必要ないという考え方が根強いようです。

 政府は、「バランスの取れた電源構成と電力の一層の安定供給の確保に向けた重要な前進である(※)」としていますが、なぜ「バランスの取れた電源構成」が必要なのかはっきりと示すべきではないでしょうか。

 なぜ必要なのか一番の理由は、海上交通路(シーレーン)が遮断された場合に、日本へ火力発電に必要な化石燃料が入ってこなくなるからです。
中国は、東シナ海や南シナ海で海洋進出の動きを強めていますが、もしも、この海域で有事が発生するなどしてシーレーンが封鎖されれば、日本に輸入される化石燃料が大幅に制限されることになり、日本経済ばかりか国民生活に深刻な影響を及ぼします。

 もちろん、有事が起こらないようにするのが政治の役割ですが、万一に備えるのも政治の役割です。
中国が国際法を無視してまで海洋進出を強めている現状では、シーレーンの封鎖は荒唐無稽な話ではありません。

 政府は、再稼動の必要性について、経済性や安定性を強調しますが、安全保障面からもっと説明すべきです。
政府・与党は、票に繋がらないとして避けたい話題なのかもしれませんが、幸福実現党だけは正々堂々と国防の観点からも再稼動の必要性を説いています。
国民にとって耳の痛い話でも、誠実に訴えかける幸福実現党こそ、今の国会に必要です。

※:8月12日付NHKニュースhttp://www3.nhk.or.jp/news/html/20160812/k10010632451000.html?utm_int=detail_contents_news-related-auto_002