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2016/08/12【尖閣を守る海保に一層の支援を】

 尖閣諸島の近海で、中国の漁船とギリシャ船籍の貨物船が衝突して漁船が沈没し、漂流していた漁船の乗組員6名を日本の海上保安庁の巡視船が救助しました(※)。
海保では、残る乗組員の捜索にあたっている模様です。

 現場は、過去最大の数である15隻もの中国の公船や約200隻もの中国漁船が活動していた尖閣諸島周辺の接続水域のそのすぐ外側の公海上とのことです。

 中国の公船は、先日、尖閣諸島周辺の接続水域内で、中国漁船を取り締まる管轄権の執行とみられる動きを見せて、当該海域の施政権をアピールしていましたが、今回の衝突事故では中国公船の活動は伝えられておらず、現場の海域を実際にコントロールしているのは日本側であることを全世界に知らしめる結果となりました。

 逆に、これだけの数の中国の公船が周辺に展開しておきながら、有効な救助活動をしなかったということは、中国中枢から何らかの指示が出ていた可能性も否定できませんが、それにしても、海難者を見捨てたのであればシーマンシップに悖る行為ではないでしょうか。

 夏のこの時期は、日本全国で海難事故が増えるので、海保のリソースに余裕がない状況と思いますが、尖閣諸島周辺は、中国がどのような挑発行為に出ようとも、日本側が有効にコントロールしていることを示すために、装備や人員の増強など海保の活動を一層支援する必要があります。