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2016/08/14【安保法制だけでは不十分】

 この夏の内閣改造の目玉との呼び声の高い稲田防衛相が、航空自衛隊小松基地を視察しました。

 小松基地はスクランブル任務にあたる戦闘機部隊を擁していますが、スクランブルの回数は近年急増しており、その多くは中国機です。
特に、那覇基地などが任務にあたる東シナ海上空では、中国軍の戦闘機の動きも活発で、6月にはスクランブル発進した空自の戦闘機に対し、中国軍の戦闘機が攻撃動作を仕掛け、空自機が不測の事態を避けるために退避行動を行ったとの報道もありました。

 このように空自の戦闘機パイロットの方々は、文字通り身を賭して日本を守るために連日任務にあたっている訳ですが、スクランブル発進した空自機は、法律上、警察の代わりとして警法の下で行動しており、国際法では当然認められている対応に制限が掛かっている状態です。

 こうした空自の事情は中国側も承知しており、中国側は日本側が先に仕掛けてくることは無いと踏んで頻繁に威嚇してくるのです。
最近の戦闘機対戦闘機の戦いでは、もちろんレーダーでいわゆる「ロックオン」を行うこともありますが、光学的にロックオンを行うシステムを搭載した機体も増えており、その場合、ロックオンをされた側は、ロックオンをされていることを認識できません。
ですから、いつ攻撃されるか分からないという緊張の中で、空自機は任務に就いているのです。

 稲田氏は、今回の視察の際に、「防衛大臣として、日本の国をしっかり守る自身の責任を痛感した」と述べていますが(※)、であるならば、現状ではネガティブリストとして自衛隊の活動を制約する法律を改正し、ポジティブリスト化する法改正を具体的に進めて頂きたいと考えます。

 先に成立した安保法制は戦争抑止に資するものですが、それだけで十分と言えるものではありません。
日本の安全を守っている自衛隊員の命を政治の不作為によって危険にさらすことは許されません。

※:8月12日付NHKニュースhttp://www3.nhk.or.jp/news/html/20160812/k10010632881000.html?utm_int=news-politics_contents_list-items_013
参考:幸福実現党 横井もとゆき公式ブログ「尖閣諸島が危ない」http://ameblo.jp/motoyukiyokoi/entry-12176074962.html