4月
06

2016/04/06【マイナンバー制度で資本主義が危うい】

 財務省は、今年度の一万円札の発行数を、昨年度よりも1億8千万枚増やして12億3千万枚とする計画であることを明らかにしました(※)。
 

 発行数を増やす理由として一般的な見方は、低金利に拍車がかかり、お金を銀行に預けておくよりは手元に置いておきたいという人が増えているからということのようです。
 

 しかし、別の見方もあるようです。それは、マイナンバー制度が導入されたため、ゆくゆくはマイナンバーと銀行口座が結び付けられるなどして、国が全ての個人資産を把握することを忌避して、タンス預金を拡大する人が増えるからとの見方です。
 

 最近は、低金利を通り越してマイナス金利が話題となっていますが、マイナス金利は、資本を集めてもお金が増える訳ではないということなので、資本主義の精神を壊すものです。
 

 そこに来て、今度はマイナンバー制度で、銀行に資本が集まりにくくなるのですから、一段と資本主義の精神を傷つけることになりかねません。
 

 個人の資産を把握して何が悪いという考えもありますが、マイナンバー制度の真の目的は課税強化です。
政府による過度の個人資産の監視は、個人の自由を制限するものであり、それは発展を阻害するものです。
政府による個人資産の完全な管理は、監視社会そのものであり、社会を委縮させます。

 世界に先進国の潮流も、マイナンバー制度の廃止や見直しです。
やはり、マイナンバー制度は廃止すべきではないでしょうか。

※:4月5日付読売新聞http://www.yomiuri.co.jp/economy/20160405-OYT1T50089.html