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2014/09/23【経済成長を優先すべきでは】

 先にオーストラリアで行われていたG20(財務相・中央銀行総裁会議)が閉幕し、世界的な景気の減速を懸念するとともに、景気の下振れリスクに対応するために財政出動の必要性で一致しました(※)。

 日本政府の中には、財政再建のために消費税の10%への増税が必須であるとの声がありますが、財政再建のために増税を行いながら、一方で財政出動を行うことに矛盾を感じます。

しかも、増税は景気を減速させる方向に働くので、単純にG20での合意内容を履行するのであれば、消費税の10%への増税は有り得ないのではないでしょうか。

目的が財政再建であるのならば、支出を減らすとともに、如何に税収を増やすかということを考えるべきです。

これまでも何度も訴えて参りましたが、「増税=税収増」ではありません。

消費増税で一時的に税収が増えたとしても、その後の景気の減速で所得税や法人税の税収が減り、税収全体で減収となってしまえば、消費増税の意味はありません。

 
 景気が上向けば増税を行わなくても税収は増えるのですから、まずは、景気を回復させることを優先し、持続的な経済成長を目指すべきではないでしょうか。

※:9月21日付日本経済新聞http://www.nikkei.com/article/DGXLASDF21H0B_R20C14A9MM8000/