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2013/10/22【ジュゴンが国防を左右するのか】

沖縄県の玄関口といえる那覇空港は、現在、滑走路を増設する計画が進められています。

那覇空港は国内でも民間機の発着回数が多い空港であるにも関わらず、自衛隊と共用で使用しており、増便が困難な上、混雑により民間機の離発着の遅延も度々見られます。

滑走路の増設は沖縄県の強い要望でもあります。

また、近年は尖閣諸島周辺への中国機の飛来が増加しており、那覇基地からのF-15戦闘機のスクランブル回数も増加しています。

しかし、那覇空港の混雑が、自衛隊のアラート任務に支障をきたしかねない状況となっています。

第2滑走路が完成し運用が進めば、F-15戦闘機の飛行回数の現状の約1.6倍まで増加するとのアセスメントが出ています(※)。

このように、那覇空港の滑走路の増設は国防の観点からも有益なものです。

この滑走路の増設は、現在の滑走路の沖合の海を150ヘクタール程度埋め立てて行う計画ですが、普天間基地の辺野古地区への移設計画であれほど問題になった「沖縄の美しい海を埋め立てるな」という反対意見は、那覇空港に関しては計画を中止する理由にはならないようです。

まさか、ジュゴンが年に何回か餌を食べに来ることの有無が、可否判断の根拠となるのでしょうか。

実は、今まで行ってきた沖縄県内沿岸の埋め立て面積は、既に2千ヘクタールを超えているのです。

辺野古地区への移設で埋め立てられる面積は160ヘクタール程度といわれています。

国防の観点と、世界一危険と称される普天間基地の危険性を一日でも早く取り除くために、普天間基地の辺野古地区への移設を早急に実現すべきではないでしょうか。

※:10月20日付読売新聞http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20131019-OYT1T01294.htm