WHOの国際がん研究機関(IARC)は、PM2.5など大気汚染物質による発がんリスクを5段階のうちの最高レベルに分類した発表しました(※)。
中国本土では、例年は空気が澄む秋に入っても深刻な大気汚染が続いており、PM2.5は日本列島にも大量に飛来してきていることが観測されています。
5月に原子放射線の影響に関する国連科学委員会は、福島第一原発の事故について、「今回の事故による放射線で健康に悪影響は確認できず、今後も起こることは予測されない」と結論づけたということですが、健康を気にするのであれば、原発事故で飛散した放射性セシウムよりも、中国大陸からの大気汚染物質を心配したほうがよさそうです。
日本の環境省などは、日本に飛来しているPM2.5は健康に影響を与えるレベルではないとしていますが、今後も、注意深く観測していく必要があります。
中国では、深刻化する大気汚染への対策として、今後5年間で27兆円規模の資金が見込まれていますが、実際にどの程度予算が確保されるかは不透明です。
中国政府は、毎年、膨大な予算を軍事費に投入しいる場合ではありません。
自国民だけでなく周辺諸国に対し悪影響を与えている環境問題の解消に向けて真剣に取り組むべきです。
※:10月18日付産経新聞http://sankei.jp.msn.com/world/news/131018/erp13101811060005-n1.htm