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2013/09/25【やはり那覇地検に罪を被せていた民主党政権】

3年前、沖縄県の尖閣諸島沖で、中国漁船が海保の巡視船に衝突した事件で、公務執行妨害で逮捕された中国人船長が、その後に起訴されず保釈されたということがありました。

当時、民主党政権で官房長官を務めていた仙谷氏は、起訴せずに保釈したのは、那覇地方検察局の独自判断だとしていました。

一地方検察局である那覇地検が、なぜ外交的、政治的配慮をして、明らかに公務執行妨害を犯した犯人を釈放したのか、たいへん不自然な出来事でした。

しかし、今回、仙谷氏は産経新聞の取材に対し、当時、仙谷氏が首相であった菅直人氏の意を受けて、実際には船長を釈放するよう法務・検察当局に働きかけていたことを認めました(※)。

菅氏は、当時、横浜でのAPEC開催を控えていて、この問題で中国がAPECに参加しないと、日本のメンツがつぶれることを心配していたようです。

明らかな犯罪行為に対し、法治国家の原則を曲げてまで中国に阿る当時の民主党政権の行為には正当性はありません。

結局、中国は、APECには参加したものの、船長の釈放後も強硬な姿勢を崩さず、「日本は強く出ればすぐに妥協する」との印象を中国側に与えてしまい、国際社会での日本のメンツは丸つぶれとなりました。

時には物事を穏便に済ませる必要もありますが、当時の民主党政権のように、大局的な判断を誤って、毅然とした対応を取るべき時に取らないと、国益を大きく損なうことになるのです。

※:9月24日付産経新聞http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130924/stt13092408180000-n1.htm