中国では、4月16日現在、H7N9型鳥インフルエンザに78人が感染し、その内の16人が死亡しています(※1)。
また、17日には、中国当局が限定的な人から人への感染も起きている可能性があるとしています(※2)。
WHOは専門家を中国に派遣しており、単純計算で致死率が20%を超える今回の鳥インフルエンザについて、爆発的な感染が起きないよう対策が急がれています。
インフルエンザの封じ込めには、国際的な協力が欠かせませんが、今回も中国政府による情報公開のあり方に疑問が持たれています。
中国人権民主化運動情報センターによれば、実は、昨年10月から多数の人が謎の肺炎で死亡しており、数カ月の間に100人以上が亡くなっていたとのことです。
また、その中には人から人への感染が疑われるケースもあるようです。
同センターが調査を開始したことから、中国当局も最近になって鳥インフルエンザの情報を発表せざるを得なくなったとのことです。
中国当局は、10年前に新型肺炎SARSが流行し際に、患者数の発表を遅らせ、最終的には当初の発表の9倍の患者がいたことが分かりました。
今回も、中国当局のこうした隠ぺい体質が変わっていないとするならば、感染拡大の防止が遅れてしまう可能性があります。
中国のような一党独裁国家にとって、報道機関は党にとって都合の良い情報だけを提供する宣伝機関に過ぎません。
世界の人々の安心安全にとっても、報道の自由を含む中国の民主化を早急に実現する必要があるのではないでしょうか。
※1:4月17日付読売新聞http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20130416-OYT1T01121.htm?from=popin
※2:同http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20130417-OYT1T01122.htm