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2011/07/04 【ロシア「北極旅団」配備へ―経済権益防衛と国防相】

【ロシア「北極旅団」配備へ―経済権益防衛と国防相】産経新聞2011年7月2日より

ロシアのセルジュコフ国防相は1日、記者団に対し、同国の北極圏の経済権益などを守るため、ロシア軍参謀本部が北極圏に2つの旅団を創設、配備する計画を策定中だと述べた。タス通信などが伝えた。

国防相は配備の候補地として、北緯68度にある北極圏最大の都市ムルマンスク、アルハンゲリスクなどを挙げた。

旅団の編成などについては、既に北極圏に同様の部隊を配備している北欧各国を参考にするという。

プーチン首相も6月30日、最大与党「統一ロシア」の会合で、ロシアは北極圏での存在感を高め、その地政学的権益を「断固として、かつ一貫して防衛する」などと述べた。

北極圏には石油や天然ガスなど豊富な資源が眠っているとされ、地球温暖化で開発が容易になりつつある。

ロシア政府系天然ガス独占企業ガスプロムや国営石油会社ロスネフチなどは既に活動を活発化させている。

引用、以上。

地球温暖化については諸説ありますが、北極海氷の減少は確実に進んでおり、北極海が通行可能になったため、様々な地政学的変化が生じています。

ロシアの北極圏を防衛する旅団の創設は、冷戦期では考えられなかったことです。冷戦期は北極圏の氷がまだ厚く張っていたため、防衛の必要が無かったためです。

当時、北極圏を通過できるのは潜水艦だけであり、潜水艦では土地を占領できるほど兵員を輸送することはできなかったので、北極圏は一種の“聖域”になってました。

しかし現在は、2007年にはロシア人が北極点に旗を立てるなどの事件を起こし、2010年にはアメリカ海軍水路部が北極圏ロードマップを定めて北極圏における戦略を決定するなど、北極圏における国際政治の動きは大変活発になっています。

国際情勢にうとい日本は乗り遅れており、北極圏に対しては何の関与もしていませんが、既に中国や韓国は北極海航路に商船を通航させています。

日本もシーレーン封鎖のリスクヘッジの一手段として北極圏航路を早急に定め、実行することが求められます。

なお、北極海開発をめぐる動向ではロスネフチとBP(英国資本)の合弁会社設立のニュースが流れましたが、その後は計画が進展しているとは言えない状況になりました。

ロシアとしては北極海開発を多国間共同で進めるか、それとも自国の国益を第一とした行動を取るかで揺れ動いているのが現状です。

しかし、今回、あくまで北極海はロシアの勢力圏であることを示す軍備増強にも乗り出してきました。本記事でポイントとなることは主に2つあります。

1つ目は旅団を創設予定のムルマンスクとアルハンゲリスクはロシアの海上アクセスで重要な都市であることです。

ムルマンスクはバレンツ海に面するコラ半島(フィンランドと国境を接している)の北岸に位置し、北方艦隊の基地が置かれています。また、ムルマンスクは不凍港であることもロシアの海上アクセスの観点から重要性を高めています。

アルハンゲリスクも冬の五か月間は港が凍るもの、冷戦以来ロシア原潜の建造基地です。

2つ目は今後ロシアは北極海が航行可能となることで、フリゲートを中心とした海軍力の増強に拍車が掛かることです。

フリゲートとは船の重さが3,000~5,000トン、中規模の艦船を指します。

フリゲートの特徴の一つとして「小回りが利き、バランスのとれた武装を整えられる」ことが挙げられます。

これはロシア海軍が冷戦期のように世界規模の展開能力を保持するのではなく、自国周辺の海域を重点的に防御することを示しており、領土問題を抱える日本にも今後のロシア海軍の増強は脅威となるでしょう。

北極航路は将来インド洋までの航路の安全が不安定となった際に、保険として日本のシーレーンとなるだけでなく、資源獲得の多様化を進める上でも、ロシアの北極圏における動向には注意して分析していくべきではないでしょうか。


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