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2011/06/05 【米、80超の新型爆撃機計画、核搭載、無人化も可能―対中けん制、グアム配備か】

【米、80超の新型爆撃機計画、核搭載、無人化も可能―対中けん制、グアム配備か】2011年6月4日 産経より

米国防総省が核兵器搭載可能な新たな長距離爆撃機について、無人のまま遠隔操作ができる機能を持たせ、計80~100機を調達する計画をまとめていることが4日、分かった。

2040年までの米軍の航空機調達計画として議会に提出した資料に盛り込まれた。

中国が西太平洋で米軍の展開を阻止する能力を強めていることを踏まえ、米領グアムのアンダーセン空軍基地への配備が想定される。

時期は明記されなかったが、20年代の運用開始を目指しているもようだ。

計画によると、米軍は敵地に侵入できる爆撃機を「長距離攻撃能力の中核的要素」と位置付けている。

有人飛行と無人飛行が可能で、1機当たり5億5千万ドル(約440億円)を予定する。

既に運用中のB2爆撃機についても改修を進め、長距離攻撃能力を少なくとも40年まで維持する。レーダーに探知されにくいステルス機能を持つとみられる。

引用、以上。

日本にとっても米国の無人ステルス爆撃機の配備が成功するか否かは、今後、中国の軍事力にいかに立ち向かっていくかを決定する非常に重要なものです。

中国は米国の空母打撃群を西太平洋地域に介入させないために「接近阻止/アクセス拒否」戦略を採用し、米軍艦船を標的にしたミサイル開発(対艦弾道ミサイルなど)を進めています。

それと同時に、中国は周辺の米国の同盟国(日本、韓国など)にある米軍基地も破壊することで、米軍の圧倒的な前方展開能力を大幅に低下させることも狙っています。

米国はこうした中国の戦略に対抗するために「エア・シーバトル(Air Sea・Battle)」戦略を現在採用しています。

「エア・シーバトル」戦略では、中国のミサイル攻撃に対抗するために、第一段階としてミサイル攻撃を探知、基地などへの被害を最小限に抑え、第二段階で中国の主要目標(軍事基地、移動式ミサイル発射基やレーダー施設など)へ攻撃を加えていくことで勝利を収めようと考えています。

この第二段階の敵国への攻撃能力が米軍の新型爆撃機開発で目標としているものです。

この戦略では、敵国からのミサイル攻撃の被害を受けず、レーダーに発見されることなく領空に入り、敵軍が第二射を加える前に攻撃を加えなければならないことが前提条件として求められます。

この前提条件に適う爆撃機を米軍は配備していません(ロシア、中国も技術的に困難)。

この爆撃機で要求されている性能はマッハ5を超える速度で飛行し、敵に攻撃されない基地(米国本土、グアムなど)から出撃することになります。また、ステルス技術の搭載も必ず要求されます。

世界初のステルス攻撃機であるF-117Aナイトホークは、ソ連の移動式ミサイル発射基を破壊することが主任務でした。

このF-117Aが課せられた任務である「ソ連の防空網を掻い潜り、移動式ミサイルが移動する前に破壊する」ことは、現代の中国製移動式ミサイル発射基にも有効に適用できるものです。

この3つの要求を満たした爆撃機が配備されることは米国の西太平洋地域での優位なパワーバランスを強化するものであり、なおかつ同盟国である日本にも今後の日米安保をどう機能させていくかを真剣に再考するものとなるでしょう。