シベリア鉄道などを運営する露国の国有会社「ロシア鉄道」は、日本事務所を開設する予定があることを明らかにしました。
これは、シベリア鉄道を利用した日本と欧州を結ぶ国際貨物輸送の需要を見込んでのことです。
日本から欧州までの貨物輸送は、最近でこそ北極海航路が注目を集めているものの、主流はスエズ運河を経由するルートです。
シベリア鉄道を利用する場合、ウラジオストックまでは海上輸送となりますが、スエズ運河経由と比べて十分に競争力があるとの判断のようです。
中国は、既にロシア経由の欧州までの陸上輸送を一部開始していますが、日本としても経済的利便性の向上とともに、ロシアとの関係を深めるためにも、ぜひロシア鉄道の利用を増やすべきではないでしょうか。
そして、この日本からロシアを経由する鉄道網が軌道に乗れば、北海道からサハリンを経由してロシアを結ぶ高速鉄道網の開設も現実味を帯びてきます。
将来、日本と欧州とを結ぶリニア新幹線が開通することになれば、まさに「交通革命」がもたらす国際交流の活性化が実現します。