米国政府は、中国製のドローンが得た情報が中国政府に流れる恐れがあるとして関係機関に警戒を求めています。
既に、中国の大手メーカー製の通信機器も、米国政府の警戒対象になっているので、インターネットに繋がるあらゆる中国製の装置を警戒しなければならないのかもしれません。
米国政府による警戒の呼び掛けには、貿易戦争を踏まえた政治的な駆け引きの要素も入っている可能性はありますが、中国政府には世界中の情報を覗き見する動機と技術があると考えられるだけに、中国製の機器に対する信頼が揺らいでいます。
事実、中国には「国防動員法」という法律があります。
この法律は、中国の有事の際には、中国内外の18歳から60歳の男性と18歳から55歳の女性全てが動員対象となる上に、中国国内の企業の全ての物資や技術を政府や軍が自由に使えるとするものです。
ですから、仮に、中国メーカーが現在は第三者に情報を提供していないとしても、ひとたび国防動員令が発令されると、外資を含む企業は中国政府の命令に従わなければならなくなるのです。
このまま、中国メーカーのシェアが伸び、中国メーカー製の機器無しではネットワークを構成できないような事態となれば、国家機密が容易に漏えいすることになりかねません。
そう考えると、トランプ大統領による中国製品を警戒する一連の呼びかけは筋が通っています。