1月から3月までのGDPの速報値が発表され、大方の予想に反して年率で2.1%のプラスとなりました。
これは、内需の落ち込みを外需がカバーしたからです。
しかし、この外需にしても、輸出の落ち込み以上に輸入が落ち込んだために輸出入全体ではプラスとなったものです。
よって、輸出入とも冷え込んでいるのが実態です。
ただ、今回の速報値を見ても外需が日本経済に与える影響が如何に大きいか分かります。
こうしたことから、米中貿易戦争の行方を心配する声があります。
関税合戦が終わり、米中貿易が正常に戻れば、再び中国経済がアジアや世界を牽引するとの期待があるからです。
しかし、中国経済に期待をするのはそろそろ止めるべきではないでしょうか。
実際、中国はアメリカとの貿易で年間30兆円の黒字を出し、20兆円を国防費に費やしています。
この黒字の原因は、関税の優遇と、通貨の換算率の優遇が為されているからです。
クリントン大統領以降、アメリカは中国が儲かるようなシステムを維持してきたのです。
よって、中国が発展し日本が恩恵に与れたとしても、中国は貿易で得た利益を軍事費に注ぎ込み、日本を含む世界に脅威を与えているのです。
ですから、どこかで中国の軍事拡大の原資を断たなければなりません。
米中貿易戦争は、その原資を断つことに繋がるのです。
だからこそ、日本は貿易戦争を仕掛けたトランプ大統領の戦略を支持すべきと考えます。
米中貿易戦争の余波は、日本にも及ぶことになるでしょうが、日本は戦略的に耐え忍ぶことこそ必要です。
製造業を日本国内に回帰させて、国内で作れるものは国内で作り、極力日本製のものを購入する。
企業も、安い労働力を追求するだけではなく、国内で作るに相応しい付加価値の高い製品を提供する。
こうした努力を積み重ねて、中国経済減速の影響を乗り越えるべきではないでしょうか。
それこそが、中国の覇権から世界を守ることになり、ゆくゆくは中国の民主化に繋がっていくはずです。
【参考】:幸福実現News特別号https://info.hr-party.jp/files/2019/05/17200811/1rlta7oq.pdf