経団連は日本のエネルギー政策に対する提言を発表しました。
その中で、原発について再稼動や新設の取り組みを強化すべきとしています。
資源の少ない我が国にとって、原発の再稼動や新設は必要であり、経団連の提言はもっともなものです。
経団連は、主に地球温暖化対策の観点から脱炭素社会実現に向けての重要なエネルギー源として原発を位置付けています。
ただ、人類の活動によって生じる温室効果ガスが地球温暖化の原因という考え方は、現在の主流ではあるものの、あくまで仮説に過ぎません。
仮に将来、温室効果ガスや温暖化自体に関する学説が覆ることになれば、脱原発という考えはその根拠を失うことになります。
また、再生可能エネルギーで日本の全消費量を供給することは不可能であり、そのほとんどを海外からの輸入に頼る化石燃料による発電では、政治的にも経済的にも不安定です。
つまり、原発はエネルギー安全保障上も必要不可欠です。
核兵器保有国に囲まれた我が国にとって、原発を保有する潜在的な核保有国であるということは、米国の核の傘が外れた際のリスクマネジメントとして安全保障上必要なのです。
人類は、様々な自然の原理を英知によって制御下においてきた歴史があります。
福島の事故を教訓にして、世界一安全な原発を作ることが、事故を経験した日本の責務であると考えます。