トランプ政権が同盟国に対し米軍の駐留経費の負担増を求めているとする報道について、政府は「現在の駐留経費は両国の合意に基づき適切に分担されている」との認識を示しました(※)。
つまり、日本として負担額は妥当との認識です。
しかし、30年度の日本側の負担額は2千億円弱です。
対して、日本の防衛費は5兆2千億円弱ですから、防衛費の4%程度の負担で世界最強の米軍が用心棒として我が国の安全保障に関与してくれていると考えると、2千億円の負担は破格値と考えることができるかもしれません。
もちろん、駐留経費の他に基地の提供など日本が有形無形の数々の負担をしていることも事実ですし、日本の安全保障に関与することは米国にとってもメリットがあることなので、国防の一端を米国が担っている現実を費用として正確に算出するのは難しいことは分かります。
ですが、日本が安全保障面で日米同盟に大きく依存している現実を踏まえれば、現在の駐留経費負担は決して高い支出ではないのではないでしょうか。
ただ、こうした米軍に大きく依存した安全保障体制は、独立国家としては不安定な要素をはらんでいることも事実ですので、将来的に自主防衛力を高めていく努力を怠ってはならないと考えます。
※:3月11日付共同通信ニュースhttps://this.kiji.is/477767266597291105?c=39546741839462401