沖縄の県民投票を受けて玉城知事は、米海兵隊の県外移転、とりわけ海外への移転を強く迫る姿勢を見せています。
ゆくゆくは沖縄県からの米軍の撤退を目指しているのではないでしょうか。
一方で、中国は、軍事力を増強し続け、海を越えて台湾に武力侵攻する能力を高めることを公言しています。
また、中国は1970年代になって突然、沖縄県の尖閣諸島を自国の領土だと主張するようになりましたし、近年では中国政府の関係者が、もともと沖縄は日本の領土ではないと主張するようになっています。
つまり中国は、力の空白が生まれればいつでも沖縄県を勢力下に治める意思と能力があることを意味しています。
ここで、米軍がいなくなった沖縄県を投資家の視点で見てみるとどうでしょうか。
いつ中国が影響力を増すか分からない状況で、沖縄県に安心して投資ができるでしょうか。
別の見方をすれば、ガードマンがいるから銀行に安心してお金を預けられるように、現在は米軍がいるからこそ、安心して投資できる一面もあると言えます。
米軍が駐留することによる負の側面があることは事実ですが、在沖縄米軍の存在は、安全保障に資するだけではなく、投資環境の面でもプラスに作用している部分があることも事実なのです。
先の大戦で沖縄が被った惨禍を思えば、あらゆる軍事的なものを遠ざけたいという気持ちは理解できますが、沖縄県がおかれた現実を無視して非武装化を進めれば、自由が失われ、ゆくゆくは沖縄の人々が再び苦しめられることになりかねないのです。