3月1日から生活に身近な食料品が相次いで値上げされました(※)。
人件費や材料費が高騰しているのがその理由とのことですが、4月以降も続々と値上される見通しとのことです。
人手不足で人件費が上がっていますし、その関連で物流コストも上昇しています。
また、世界的な需要の高まりなどで農水産物の値段も上昇傾向にあります。
そうした中、知り合いの経営者が気になる話をしていました。
その方は、「今年10月に消費増税が控えているから、10月迄は需要の先食いが、10月以降は景気の冷え込みが予想される。だから、今のうちに値上げをして稼げるだけ稼ぎたいのが本音だ。増税後は値上げなんてできやしない」と話していました。
確かに、消費税が8%にアップした5年前は、増税前に駆け込み需要が発生し、増税後は景気が冷え込んだ事実があるので、経営者としては当然の判断と言えます。
しかし、割を食うのは消費者です。
増税前は、商品の値上げで支出が増加し、増税後は税負担で更に支出が増加する。
結局、増税が引き金となって増税前からものの値段が上がることがあるのです。
そもそも消費税は、財政赤字を減らすことができるとして導入されましたが、消費増税後の景気後退の影響を過小評価したのか、政府の説明とは裏腹に消費税が導入されても財政赤字は拡大の一途でした。
今回の消費増税でも、財政状況が大きく改善されるわけではないですから、増税に必然性があるのか疑問が残ったままです。
百害あって一利なしとまでは言いませんが、今からでも消費増税を撤回すべきと考えます。
※:3月1日付NHKニュースhttp://www3.nhk.or.jp/news/html/20190301/k10011832011000.html