ふるさと納税制度を見直す法案が審議入りしました。
一部の自治体が、大手ショッピングサイトのポイントを返礼品にしたり、納税額に比して高額な返礼品を設定したりと、過度な競争が生じているとしての対応です。
そもそも、地元産品を返礼品とするふるさと納税制度は、その地元産品を製造する企業が市場経済のもとで健全に発展できるよう、適用を慎重にすべきものではあります。
なぜならば、税金である自治体による買い取りに依存する企業が出かねないからです。
また、財政が逼迫する自治体が多い中、自治体の運営にはより一層の経営感覚が必要です。
その観点からは、ふるさと納税制度は、自治体の創意工夫次第で税収が増える可能性があるものであり、まさに経営感覚が試される制度とも言えます。
にもかかわらず、今回のふるさと納税制度見直しの議論は、自治体の努力の芽を潰すものであり、財政健全化への取り組みに逆行するものにも思えます。
むしろ、国は創意工夫した自治体の取り組みを後押しすべきではないでしょうか。
ただ、何よりも大切なことは、国も自治体も経営感覚を高め、集めた税金をどう使うのが将来の発展につながるのかという視点を忘れないことではないでしょうか。