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2019/02/12【自由と民主とともに欠くことのできない信仰】

 自由・民主・信仰の3つは、私たちが社会生活を営む上で大切な価値観です。

 しかし、「自由や民主的な考え方の必要性は分かるが、信仰を持つかどうかは本人の選択」という意見を耳にします。

 学校教育などでは、自由や民主主義といった概念の大切さを学ぶ機会はあるのですが、公教育で信仰について学ぶ機会はほとんどありません。

 ですから、信仰を「信教の自由」と結びつけて自由の1つとして括れば十分との認識があるのかもしれません。

 ただ、基本的人権のもとになっている人間の尊さというのは、「人間は神仏によってつくられた神仏と同じ性質を内包した存在である」という極めて宗教的な考えが基になっていますので、信仰は自由や民主に先立ってあるものです。

 宗教は基本的にあの世の存在を説きます。

 ですから、信仰が抜け落ちて、自由と民主では、この世だけの幸せを追求してしまう可能性があります。

 そうなると「今が楽しければそれでいい」という極めて独りよがりな価値観を助長する危惧があります。

 また、死ねば何もかも終わりという人生観では、人生の途上で生じる苦難や困難を乗り越えていく力にはなりません。

 今世の人生経験が来世の幸福につながるものでなければ、この世での努力の本当の意味は分かりません。

 こうした霊的人生観を忘れない為に、どの時代にも、どの地域にも宗教があり続けたのです。

 ですから、自由・民主には信仰という考え方を欠くことはできないのです。

 周りを見渡せば、この自由・民主・信仰のいずれの価値観も尊重されていない国があります。

 私たちは、そうした国の国民のために、この3つの価値観が如何に大切であるかを示していく必要があるのではないでしょうか。