トランプ大統領は、2回目の米朝首脳会談をベトナムのハノイで開催すると発表しました。
ベトナムは、ベトナム戦争で米国と死闘を繰り広げましたが、今では米国と良好な関係を築き発展する一方で、北朝鮮とも伝統的に友好国ですから、米朝首脳会談を開催するには象徴的な場所と言えそうです。
そのベトナム戦争では、韓国が米国の同盟軍として参戦したことはよく知られていますが、実は北朝鮮も北ベトナムに部隊を送り、米軍と戦火を交えた歴史があります。
正式な資料はあまり残っておらず詳細は定かではありませんが、北朝鮮は2年間程度に渡り数十機規模の戦闘機部隊を派遣し防空任務に就きました。
その間、二十数機程度の米軍機を撃墜したものの、多くの北朝鮮人パイロットも戦死したとされます。
被撃墜機の正確な内訳は分かっていませんが、当時最新の装備を有する米軍を相手に空対空戦闘で一定数の戦果を記録したということは、当時の北朝鮮人部隊の士気と練度が如何に高かったかということを物語っています。
このように朝鮮戦争の休戦から十数年を経て、実はベトナムで米国と北朝鮮は直接戦火を交えていたのです。
その米朝両国が、非核化・緊張緩和に動き出したということは、たいへん意義のあることです。
米中首脳会談でベトナムが注目される今、こうした秘められた歴史に目を向けることも重要ではないでしょうか。