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2019/01/23【中国のIT企業の規制も】

 米国の巨大IT企業「GAFA(:Google、Apple、Facebook、Amazon)」に対する風当たりが日本でも強まっています。

 GAFAはインターネットで各種サービスを提供するための基盤を握っていることから、圧倒的とも言える市場競争力を持っています。
 

 ヨーロッパでは、GAFAを念頭に域内の顧客データを域外に持ち出す際の規制を強化するなどして公正な競争環境を確保しようとしていますが、日本においてもルール整備に向けての検討が始まっています。

 その一環といえるのが、GAFAなど国内にデータセンターなどの通信設備が無い事業者に対しも、電気事業法の「通信の秘密」の規制を適用するというものです。
 

  現状では電子メールをやり取りする際に、国外にメールサーバーがある外国企業のサービスには、通信の秘密が適用されていなかったのかと思うと驚きであり、日本企業と競争条件を同じにする意味でも規制は当然ではないでしょうか。

 一方で、懸念されるのが台頭する中国企業への対応です。

 中国のIT企業は、近年、日本でも各種サービスの提供を開始し、多くの顧客を獲得しています。

 そうしたサービスを提供する上で得られたデータは、逐次、中国国内に送られて蓄積され、次なるサービス開発などに利用されています。

 こうして蓄積された情報は、中国の国家情報法で「全ての企業は国家の情報活動に協力しなければならない」とあることから、全て中国当局によって利用される恐れがあります。

 ですから、日本国内の個人情報はもちろんですが、日本国内で得られたあらゆる情報について中国に渡ることを制限することも検討すべきではないでしょうか。

 市場の発展はあくまでも自由競争を前提とすべきですが、その自由を利用して全体主義国家が覇権を握ろうとしているのであれば、座視する訳にはいきません。