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2019/01/16【どこまで続くのか、民意を問う投票】

 普天間基地の辺野古移設の賛否を問う県民投票について、沖縄県内の5つの自治体が参加を見送る方針です。

 5つの自治体の内、うるま市長は「やむを得ない」「どちらとも言えない」を加えて四択にするよう県側に要請する考えを示し召しています(※)。

 このうるま市長の考えは理解できる面があります。

 沖縄在住の知人の話によれば、「美しい海岸が埋め立てられるのはやるせないが、沖縄のおかれた厳しい安全保障環境を考えればやむを得ない」とか、「普天間基地の危険性を一刻も早く除去したいし新基地も作りたくないが、辺野古移設が白紙となれば、普天間基地の早期返還は現実的に無理なので、賛成とも反対とも言えない」というような考えの人も少なくないと聞きます。

 よって、先の知事選で辺野古移設反対の民意は一応示されている訳ですから、うるま市長の言うように、より実態に即した民意を把握するのも一つの見識かもしれません。

 ただ、民意を把握するだけなら世論調査でも可能なので、やはり、どこまで公費を使って県民投票を実施する必要があるのか疑問は残ります。

 しかも、沖縄県の玉城知事も自ら認めているように、外交や安全保障は国の専権事項であり、移設問題はまさに国の専権事項に当たります。

 ですから、政府が国全体の利益を考えて政策を実行する権限があることは理解すべきものです。

 
 よって、玉城氏は、外交や安全保障が国の専権事項というのであれば、外交安全保障上、辺野古移設が必要と政府が考えている以上、政府の方針に従うべきではないでしょうか。

 さもなければ、政府に主権があるのか、地方自治体に主権があるのか分からなくなってしまいますし、民主主義の制度を利用して、非民主的な国家が付け入る隙を与えてしまうことになります。

 ※:1月14日付産経新聞https://www.sankei.com/politics/news/190114/plt1901140007-n1.html