厚生労働省が賃金に関する統計調査を不正な手法で行っていた問題で、不正は10年以上前から行われていたと見られています。
仮に10年前から行われていたとすると、与党である自公に責任があることは当然ですが、この期間に一時政権の座にあった当時の民主党にも責任があることになります。
これに対し、民主党政権で官房長官を務めていた立民の枝野代表は、「当時厚労省で仕事をした仲間は、こうした実態を伝えられず、疑うような状況にもなかった」と述べています(※)。
この発言は、「知らなかったので我々に責任はない」ということのようにも聞こえます。
しかし、野党第一党の党首がこうした姿勢で、本当に政権を追求できるのか疑問です。
与党側は、当然、「自分たちだけでなく当時の民主党にも責任があるのだから、みんなで再発防止策を考えましょう」的な論調で追及をかわし、モリカケ問題と同様にお茶を濁されてしまうことが予想されます。
統計調査は、様々な給付金の根拠になっているばかりではなく、政策立案のもとにもなる重要なものですから、その不正は極めて深刻です。
場合によっては、今年10月に実施する消費増税についての政府の根拠すら怪しくなる類のものです。
ですから、政治家は原点に立ち返って、どんな結果でも責任を取るだけの器を持った「リーダーの姿」を示さなくてはならないと考えます。
※:1月14日付産経新聞https://www.sankei.com/politics/news/190114/plt1901140011-n1.html