米軍は今年に入ってからも南シナ海で航行の自由作戦を実施しています。
一般に陸地から12海里までが領海ですが、国際法上、人工島は領海の起点として認められていません。
しかし、中国は造成した人工島周辺での主権を主張しています。
航行の自由作戦は国際法に反する中国の主張を既成事実化させないために必要な作戦と言えます。
この作戦に対し、英仏も参加を表明しています。
一方、日本政府は航行の自由作戦への参加を表明していません。
やはり、南シナ海を重要なシーレーンの一部とする日本こそ、当事国として航行の自由作戦に参加すべきと考えます。
それでも海自艦艇を人工島の12海里内に送り込むことに躊躇するのであれば、代わりに海上保安庁の巡視船を送り込むことを考えてはどうでしょうか。
日本の尖閣諸島周辺では、今年に入っても中国海警局の公船が領海侵入を行っています。
尖閣諸島は明らかに日本の領土であり、中国が造成した人工島とは事情が異なりますが、仮に相互主義の原則を当てはめるとすれば、日本の巡視船艇が人工島周辺を航行してもおかしくはありません。
米中貿易戦争で中国が日本に秋波を送る今こそ、日本が航行の自由作戦に参加するチャンスではないでしょうか。