中国は、月の裏側での無人探査機の着陸と月面探査車の発進に成功した模様です。
月の裏側の軌道上からの探査は、日本の月探査衛星「かぐや」も成功していますが、着陸となると中国が世界初となります。
今回の月面探査は、中国にとっては、自国の技術力の高さを世界にアピールし、国威発揚に繋げる思惑がありますが、その先には月の裏側を世界に先駆けて探査することで、資源を独占的に利用したいという目的があると見られています。
月の利用に関しては、平和利用や領有の禁止などを定めた国際的な取り決めがあり、月の資源を独占的に利用することはできないことになっていますが、締結国が少なくほとんど拘束力がありません。
こうしたこともあって、中国が月に関して「一番乗りしたのだから自分たちに権利がある」、「月の裏側は自分たちの管轄圏だ」などと主張し始めることが考えられます。
実際、中国共産党政府は、自分たちの行動が後手に回ったり、既に他国が優位だったりした場合、他国に対し国際法を順守すうよう声高に主張しますが、自分たちが先駆けとなったり、既に優位な地位を確立した場合、国際法を無視して独自の見解に基づいて自らの権利を主張します。
これは、南シナ海などにおける中国の振る舞いを見れば明らかです。
ですから、国際社会は、中国に月を独占的に利用されないようにしなければなりません。
そのためには、我が国も宇宙開発を進め、世界をリードする技術力を蓄積する必要があります。
宇宙には限りないフロンティアが広がっています。
私たちは宇宙にもっと関心を払うべきではないでしょうか。