中国がウイグル人への弾圧を強める中で、在日のウイグル人が日本の外務省を訪れ、不当な拘束をやめるよう中国政府に圧力をかけてほしいと求めました(※)。
中国は、国内のウイグル人をテロ対策などの名目で不当に拘束し、再教育施設と称する事実上の強制収容所に収容しています。
これに対し、国際的な人権団体などは、中国政府の対応を批判していますが、中国政府は改める兆しがありません。
一方、日本国内では、ウイグル人のおかれた苦しい現状があまり理解されていません。
例えば、日本国内の報道でも、中国政府に配慮してか「ウイグル人」を「ウイグル族」として報道することが多く、この問題は中国の国内問題であるとの印象を与えています。
しかし、実際は、現在のウイグル自治区とされる土地は、もともと「東トルキスタン・イスラム共和国」、後に「東トルキスタン共和国」という独立国家だったのであり、1949年に中国共産党が侵攻し自国に組入れたのです。
ウイグル人にとっては、中国により侵略されたわけですから、本来であれば日本を含む国際社会が、ウイグルの解放に向けて行動を起こすべき国際問題なのです。
にもかかわらず、この問題に対し国連はほとんど無力です。
なぜならば中国は国連で拒否権を持つ常任理事国であるからです。
ですから、日本政府は在日ウイグル人の訴えに対して行動を起こすべきと考えます。
安倍首相は、今月末に訪中し、習近平主席らと会談する予定です。
是非この問題を取り上げるべきではないでしょうか。
今は、中国の覇権的な姿勢を改めさせることなく関係改善を図るのではなく、中国に圧力をかけるトランプ大統領と歩調を合わせて、事態の解決を迫る時です。
※:10月18日付NHKニュースhttps://www3.nhk.or.jp/news/html/20181017/k10011675401000.html