日本の国連分担金が、中国に抜かれ3位に転落することになりました。
国連分担金は、3年毎にGNPなどの指標をもとに算出されるので、中国のGDPの値が正しいとすれば、日本が3位になってもおかしくはありません。
ただ、日本は、長年、米国に次いで2位の規模の負担金を拠出いるにもかかわらず、国連で分担金額に見合った地位や発言力を持っているとは言えません。
国連外交が上手くなかったということでしょうし、国連自体が先の大戦の戦勝国が中心となって設立したものであり、未だに日本などを旧敵国として扱っているということが関連しているということでしょう。
一方で、常任理事国5ヶ国は、国連の中で特権的な地位を得ており、一部の国はその特権に見合った責任を果たしているとは言えない状態が長年続いています。
国連は、常任理事国だけに拒否権が与えられているため、常任理事国間で利害が反する問題を国連で解決することは事実上できない仕組みになっているのです。
また、中国が、巨額の経済支援を背景に、アフリカ諸国などを国連の場で自らに都合のいいように利用していますが、そうした買収まがいの国連外交も何らかの形で制限されるべきです。
ですから、国連改革は喫緊の課題です。
日本は、国連において、負担金額に見合った地位を得て、民主国家としてリーダーシップを発揮しなければなりません。
日本に負担金額に見合った発言権が無く、ユネスコなどで中国が自らの都合のいいように政治的に利用するような状態が続くようであれば、日本も負担金の拠出を見送ることを考えるべきではないでしょうか。