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2018/08/16【反戦が行き過ぎれば国が亡ぶ】

 終戦の日に前後して、先の大戦を通して戦争の悲惨さを伝えるイベントなどが各地で開催されます。

 先の大戦で日本は3百万人以上が犠牲となり、老若男女、たいへん多くの方が筆舌に尽くしがたい苦しい体験をしました。

 そうした戦争の悲惨さを伝えるにあたり、戦争を経験した方の多くは、「二度と戦争を起こしてはならない」、「戦争だけはやってはいけない」と語っておられます。

 まったくその通りだと思いますし、平和を目指した反戦教育も時には必要です。

 ただ、歴史の教訓として、「反戦の考え方も、行き過ぎれば国を滅ぼしてしまう」ということを覚えておかねばなりません。

 現在の日本国憲法の前文にあるように、全ての国が「平和を愛する諸国民」ばかりであるという保証はありません。

 もしも、悪意を持って日本を侵略しようと考える国が現れた場合に、「とにかく戦争だけは避ける」ということであれば、いくらでも領土を取られてしまいますし、自由の無い属国に堕すこととなります。

 日本に厳しい要求を突き付けて、武力行使も辞さないという態度を示せば、最終的に日本が折れるということを相手が最初から分かっていれば、そもそも外交交渉など成立しません。

ですから、「二度と戦争を起こしてはならない」という基本的な考えを持ちつつも、「いざとなれば自分の国を守るために命がけで戦う」という気概を無くしてはなりません。

こうした気概を形として表しているのが自衛隊の存在でしょうし、こうした気概があって、必要な防衛力が整っていればこそ、戦争を未然に防ぐことができるのではないでしょうか。