中国で布教活動をしていたとされるキリスト教系団体に所属する複数の日本人が当局によって拘束された模様です。
中国共産党は、体制転覆に繋がるとして宗教団体が力を持つことを極度に警戒しています。
拘束された日本人が中国の体制転覆を意図していたとは思えませんが、中国では体制維持を目的に政府が国民の心の内面にまで干渉してきます。
拘束された日本人が所属する宗教団体がどのような組織かは不明ですが、一般的にはキリスト教は世界中で広く受け入れられている宗教の1つであり、正しい宗教であれば、人々の心を豊かにし内面から救ってくれるものです。
しかし、思想・信教の自由の無い今の中国では、人々はそうした内面から救ってくれる存在にたどり着くことさえできない状況なのです。
このように世界の常識からすれば理不尽な中国ですが、中国政府の立場からすれば、法に則って対処しているのだそうです。
法治主義は現代民主主義を形成する上で重要な考え方の1つですが、独裁国家は自らに都合のよい法律を作って、その法律に則る形で弾圧を行いかねないということを知らねばなりません。
このように、法治主義と言っても万能ではないことが分かります。
ですから、あらゆる法律の上位になる概念が必要であり、その概念のもとになるものこそが宗教的な思想であると考えます。