新潟県知事が辞任を表明し、地元新潟のみならず世間を騒がせています。
同知事は、複数の相手と出会い系サイトで知り合ったと話しており、公人としての立場に反したとして批判されています。
こうした中、地元紙が19日付の紙面で「ネット好き」「リスク現実に」などとして、かねてからそうした懸念があったかのように報じています。
確かに同知事は、かねてよりSNSで元政治家や言論人とやり合い、賛否の声が上がったことは事実ですが、この報道ではSNSで意見を表明することと、出会い系サイトを利用することが同根であるかのように報じられ、あたかも、SNSを利用する人間は、出会い系サイトを利用するリスクがあると言っているように聞こえます。
また、地元の知人によれば、原発再稼動容認派の候補者と事実上の一騎打ちとなった一昨年の知事選で、反原発の立場の地元紙は、再稼動に慎重な姿勢の同知事を、反原発の旗手のように好意的に報じていたとのことです。
しかし、その紙面では、同知事のネット好きに伴うリスクなど何ら報じられていなかったとのことです。
ネット好きでそうしたリスクがあるというのなら、選挙前にそうしたリスクを報道するべきだったのではないでしょうか。
地元の有権者の間には今回の騒動で「騙された」という思いが強いそうです。
同知事に騙されたという思いがあるでしょうし、同知事を推した共産党、社民党、自由党、そして事実上、同知事を応援した立民党や希望の党に分裂する前の民進党に騙されたという思いもあるのではないでしょうか。
更には、寡占状態の地元紙の報道にも騙されたと感じる有権者もいるのではないでしょうか。