北朝鮮の金正恩委員長は、電撃的に中国を訪問し、習近平主席と会談しました。
その会談で北朝鮮側は非核化の意思を示したとのことです。
非核化の条件として、北朝鮮は朝鮮半島からの米軍の撤退を要求すると予想されますが、例え朝鮮半島から米軍が撤退したとしても、米軍が北朝鮮を核攻撃できることには変わりありませんから、北朝鮮が容易に核を放棄するとは思えません。
しかし、北朝鮮の非核化の意思を額面通りに受け取るとすれば、米国を始めとする国際社会の圧力が、今回の北朝鮮の変化に繋がったと言えます。
ただ、国際社会の圧力として経済制裁だけでは、今回の変化に繋がらなかったはずです。
経済制裁と共に米国の軍事的な圧力があったからこそ、北朝鮮の変化に繋がったのではないでしょうか。
その意味で、対話による非核化の実現を楽観視する訳にはいきません。
北朝鮮による経済支援の食い逃げをさせないためには、軍事的な圧力を維持することが重要です。
ですから、引き続き米軍の果たすべき役割は大きい一方ですが、反対に現状で日本の果たせる役割は限られています。
北朝鮮だけでなく、もしかして韓国も、日本の役割は「北朝鮮支援のための財布になること」くらいに考えているのではないでしょうか。
よって、日本は毅然とした態度で対北朝鮮外交に臨む必要があります。
本当に北朝鮮の核放棄に繋がるのか、北朝鮮国民の救済に繋がるのか、日本人拉致被害者が帰国できるのか、厳しい姿勢で北朝鮮の行動を吟味する必要があります。
そのために、米軍の軍事行動をバックアップする体制を整えるとともに、自衛隊による効果的な敵地攻撃能力の取得を遅滞なく進める必要があると考えます。