財務省の決裁文書改ざんについて、国会で佐川前国税庁長官の証人喚問が行われました。
野党側は、証人喚問を伝家の宝刀のように思っていたようですが、佐川氏は肝心な部分を刑事訴追の恐れがあるとして証言を避けました。
証人喚問で嘘を言った場合、偽証罪に問われることになりますが、証人が証言を拒んでしまえば真偽の判断のしようがありません。
そもそも決済文書の改ざん問題が、国が直面する様々な課題の中で最優先の事項なのか疑問がありますが、丸一日を費やした今日の証人喚問は時間の無駄だった感が否めません。
こうした中、世界では、北朝鮮の金正恩委員長が初めて訪中し、習近平主席と会談をしたと伝えられています。
南北、米朝の首脳会談が取り沙汰される中で、影響力の低下を危惧する中国は、今回どのような手立てを講じたのかは分かりませんが、中国が金正恩氏を呼びつけた格好となり、内外に北朝鮮への影響力の大きさを見せつけました。
今後、北朝鮮は中国の意を汲んで動く可能性があり、北朝鮮情勢からは目が離せません。
日本政府は、北朝鮮に対する圧力の維持を主張する一方で、拉致問題を議題の一つとして中朝首脳会談の開催を模索しているようです。
しかし、北朝鮮との対話ムードに乗り遅れないようにする思惑で動いているとすれば、逆に足元を見られる恐れもあります。
日本としてはどこまで毅然とした態度でいられるかがカギではないでしょうか。
例えば、中朝・南北の共闘、米軍の朝鮮半島からの撤退など、どのような動きがあろうと、日本としては国防体制を一層強固なものにする必要があります。
森友問題で必要以上に時間を取られている暇はないのではないでしょうか。